おまけ! 消防車がやって来た!(マンションの防災訓練の巻)
 

いつもは静かな新宿3丁目に、エンジン音と無線の声が響く。

待ちに待った消防車が、マンションにやって来た。

ポンプ車梯子車指令車と・・・全部で6台。

近所の人達が、何が始まるのかと窓から覗き込む。

PM2:00ジャスト

防火管理者の方の合図で、いよいよ防災訓練が始まった。

緊張の空気の中、マンションのみんなが避難する。

 

避難が完了すると、理事長は消防隊長に報告した。

「400号室で2名逃げ遅れ発生・・・。

至急救助をお願いします。」

「了解」

隊長から隊員に、きびきびとした指示が飛ぶ。

 

梯子車が「ゴーゴー」と音を立てて梯子を伸ばす。

梯子の先端にはバスケットが付いていて、消防隊員を2名乗せてゆっくりと4階のベランダに近づいてきた。

 

 

梯子の先端は、操縦レバーを少し動かしただけで根元の10倍以上動く。

そのため操作をする消防隊員は慎重だ。

 

 

消防隊員は、素早くバルコニー乗り移ると逃げ送れた住民にヘルメット安全ベルトを付けさせた。

そして左足からバスケットに乗るよう指示をした。

 

 

バスケットの中は狭く3人乗ればぎゅうぎゅうだ。

下には避難したマンションの住民、近所の人たちが固唾を飲んで見守っている。

緊張した手はパイプを握り締める。

 

梯子車は狭い道路の上で旋回すると、梯子を後ろ向きに降ろした。まるで象が鼻を伸ばすかのように。

あっと言う間に道路に着地した。

救助されてほっとした表情。

 

救助を完了すると、今度は梯子車のデモンストレーションが始まった。一気に地上30mの高さまで梯子を伸ばし、梯子車のすごさを見せ付けた。

 

 

梯子車に感動したあとは、消火器の使い方と、119番通報の訓練で締めくくり。

子供達には消火器119番通報も遊びの延長のようだ。

住所を聞かれみんなの前で「知らない」と答えた子供は、将来大物になれるかも知れない。

 

そしてこの後、理事会主催の懇親会が開かれ、ビンゴゲームにゴミの出し方講習会と楽しい時間は流れ、マンションの防災訓練は幕を閉じた。

本番では乗りたくない梯子車・・・隊長の挨拶で「大切な財産、一つしかない命」の一言が心に残る。

係りの方 大変ご苦労様でした。

 

本所防災館
  住所:東京都墨田区横川4−6−6
  問合せ先:03−3621−0119
  京成押上駅より徒歩10分
  http://www.tfd.metro.tokyo.jp/bosai/honjo.htm
 

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