山行記録 2016年  No.01
1月11日(月・祝) 日帰り山行

奥多摩 江戸小屋尾根から御前山 バリエーションルート

アクセス・コースタイム
 
1/11(月・祝)
電車:高砂駅[4:45発]−日暮里、神田経由−立川駅[6:16着]
   立川駅[6:21発]−奥多摩駅[7:38着](1242円)
バス:奥多摩駅[7:45発](峰谷行き)−琴浦バス停[7:49着](175円)
徒歩:琴浦バス停[8:00出] −弘法大師[8:15着]−林道横断[8:30着]−
   −鉄塔[8:35着]−伐採地[9:30着/9:40出]−九竜山 [9:45着]−
   −伐採地[10:00着]−江戸小屋山[10:15着]−コル[10:25着]−
   −鞘口山[10:50着]−クロノ尾山[11:05着]−
   −湯久保尾根分岐[11:38着]−御前山[11:48着(昼飯)12:10発]−
   −湯久保尾根分岐[12:16着]−(ここから「湯久保尾根」に入る)−
   −湯久保山[12:53着]−小沢分岐[13:08着]−
   −展望台[13:25着]−FRP頂水槽[13:30着]−
   −モノレールのある民家[13:35着]−藤倉バス停[13:45着]−
バス:藤倉[14:04発](武蔵五日市駅行き)−武蔵五日市駅[14:50着](750円)
電車:武蔵五日市駅[15:08発]−拝島駅[15:25着/15:39発]−
   −神田、日暮里経由−高砂駅[17時08分着](918円)
 

 
2016年、最初の山行は、奥多摩のバリエーションルート、「江戸小屋尾根」から「御前山」に登り、「湯久保尾根」を「藤倉」に下ることにした。
それは昨年末、奥多摩の山に登った際、「鞘口山」の下りで杣道を見つけ、帰ってから守屋さんの地図をを調べてみると「江戸小屋尾根」だったと分かり、ぜひ登ろうと思ったからだ。
その「江戸小屋尾根」は、期待通りのルートだった。
3連休でも人ひとり会わない静かな尾根で踏み跡も薄く、地図は離せないルートだった。
そして、伐採をしていたオジさんの話では一昨日、眠りそこなったクマが出たそうだ。
そんな緊張感満載、満足感十分の1日だった。
 
 
昨年末、ガラ系の携帯電話をスマホに変え、そのスマホの目覚ましで起きる。
冬の定番、テルモスにコーヒーを作って入れる。
しかし、味見で少し飲もうとしたところ唇を火傷してしまった。
2つ目の定番、伊勢屋の「いそべ餅」は、時間が速く出来上がっていなかった。
3つ目の定番、始発電車は予定通り4時45分に高砂駅を発車した。
「立川」で乗り換え、「小作」あたりで読んでいた本を置くと、遅い朝日が東の空をオレンジ色に染めていた。
「奥多摩駅」で降りると、駅前の「峰谷」行バスに乗り込む。
乗客は、登山者ばかり7人だけだ。
10分程で「琴浦」バス停に着く。ここで自分一人降りる。
地面は霜で真っ白だった。

 
守屋さんの地図を片手に登山口を探すが見つからない。
民家の裏かと、裏庭に入り込むが見つからない。
地形から推測すると路は尾根の右にあるはず。
杉林を枯れ枝をバリバリ踏みつけながら登ると、踏み跡が現れほっとした。

 
ここでGPSの軌跡を残せるスマホのアプリをスタートさせる。
ヤマレコでみんながやっている真似ができるだろうか。
このアプリ、定期的に標高や時間、歩行スピードをしゃべるので、一人で歩いても励みになる。
少し登ると、「弘法大師様」を祭る社に着いた。ここで登山の無事を祈る。

 
ススキの枯れ葉をかき分けるようにして路を進むと林道に出る。

 
10m先に鉄製のハシゴがあり、また登山道に続く。

 
歩き始めて35分、鉄塔に着いた。背中に汗がにじむ。

 
その先、ナラやクヌギの落葉が溜まった急登の登り、足が滑り歩き難い。

 
バス停の標高が350m。そこから300m登った655mあたりで杉林に変わる。

 
その先、雑木が見え始め、小枝が路に覆いかぶさる登りになる。
枝が顔に当たって痛い。
その先、急斜面を直登で登る。

 
標高850mあたりで少し平らになり、その先、唐松林に変わる。

 
ほどなく杉の伐採地に出る。標高915m。
西側の展望が開け、ここで一本、山座同定を楽しむ。
「御前山」、仏舎利のある「大寺山」、遠くは「大菩薩嶺」、「石尾根」・・・
 
 
伐採地からは緩やかな登りに変わり、3分程で「九竜山」954m山頂に到着。
展望はなく、途中の手作り標識には「九重山」との書いてあった。
「くりゅうさん」か「くじゅうさん」か?
 
 
一旦、露岩の尾根を下る。少しやせ尾根だが、どこでも歩ける。しかし、それると路を見失う。

 
コルからはアシビと檜林の登りになる。
すぐにまた伐採地に出る。
(守屋さんの地図には記載がない、新しい伐採地。)

 
バリエーションルートだから、めったに人が通らないのだろう。
作業していたオジさんに、自分が現れたのでびっくりされ、一昨日、下で眠りそこなったクマが出たから気をつけなと言われた。
さあ、それからが大変。
今まで頭の片隅でクマのことは考えていたが、急に現実味を帯び、不安になった。
常備しているジローでもらった笛を5分おきぐらいで吹く。
そんな気持ちで歩くせいか、クマの糞や、爪を研いだ跡などが目に付く。
 
 
檜林ののやせ尾根が続く。

 
登山口から2時間15分、尾根の名前にもなっている「江戸小屋山」970mの山頂に到着。
「九竜山」から30分かかった。
ここも「九竜山」同様、展望はない。
 
 
風が吹いてきて少し肌寒い。温度計を見ると2℃だった。
山頂から若干下る。左手、東に「鋸山」の尾根が樹木の間から垣間見える。
 
 
ここから尾根までの路はヤブ化が始まっている。
8分程、コルまで下る。ここから高度差150mぐらいの急な登りが始まる。
 
 
背中にまた汗がにじんできたころ、傾斜は緩やかになり、そして尾根に出た。

 
10:50「鞘口山」1142mの山頂に到着。

 
骨のあるバリエーションルートだった。
ここから一般道、クマの心配は少し減った。
広い路を「御前山」に向かう。
 
稜線は陽が当たって暖かい。

 
「御前山」手前で、「湯久保尾根分岐」標識もあった。
その先には、「避難小屋」の標識があり、小屋も見える。

 
「御前山」まで30分程度と読んでいたが、意外と長く1時間もかかった。
11時50分「御前山」1405mの山頂に到着。
 
 
広い山頂には、ベンチが6台。先客が5人ほどいた。樹木が多く眺望はよくない。
守屋さんの地図に従い、山頂を西に進むとまたベンチがあり、ここの方が展望がよい。
「富士山」の雪が白く輝いていた。
その右手には「三つ峠」から御坂の「黒岳」。「小金沢連峰」の「滝子山」のピークから、鴈ヶ原摺山」「黒岳」「大菩薩」へと続いている。

 
 
 
ベンチに座り、一人テルモスの熱いコーヒーでお昼を食べていることが今日は楽しい。
帰りのバスの時間を考え、12時10分に下山。
「湯久保尾根」の分岐を右(南)に曲がり、杉林のトラバース路を進む。
路ははっきりしている。緩やかなので小走りで下る。
 
 
12分程で、「モーテ山」手前の標識に着く。
路はクランクして窪地の左側を巻きながら進む。

 
更に下ると路は平らになり、その先のコルに標識があった。
左「宮ケ谷戸バス停」、右「通行止」となっている。
「宮ケ谷戸バス停」への路が一般道で、「通行止」になっているのは「湯久保山」の西を巻いて、「藤倉」に下るバリエーションルートだ。
「藤倉」に向かうが、「湯久保山」には登っておきたいので、ここは左に進む。

 
ここの登りで、足がつった。「江戸小屋尾根」がきつかったせいだろうか。
下山を始めて約40分「湯久保山」1044mの山頂に到着。
杉林の中、眺望は良くないが、「三頭山」から「御前山」、「大ダワ」付近の稜線がよく見える。
 
 
山頂は平らで踏み跡は見当たらない。ここでコンパスを出し、ルート確認。
下り出すと、路に合流した。
少しすると、標識があり「小沢」への分岐に着く。
左「小沢バス停」、右「藤倉バス停」と書かれている。
ここは右に。
 
 
杉林の尾根の真ん中に踏み跡がある。少しすると右に曲がり、落葉が一杯の九十九折の路になり、平になると、展望のよい場所に出る。
守屋さんの地図にも書いている、「展望良、ベンチ」の場所だ。

 
丸太のベンチと水道があった。本当に水が出た。
南の正面に影になった「浅間尾根」が見渡せる。
 
 
そこを下るとすぐにFRP製の貯水槽に着く。もう民家も近い。

 
2つ目の小さな貯水槽、電柱、畑が現れる。
民家の手前に農業用モノレールが見えたら左手から超え、すぐ右に下る。

 
その先の民家の手前を左に下る。
その先は右に下ると、コンクリート舗装された道路に出る。
かなり急な舗装道をしばらく下り、ヘアピンカーブを右に曲がる。

 
更に少し歩くとバスの回転広場が見えてくる。
 
 
13時45分、「藤倉」バス停に到着。
14時4分のバスに間に合った。

 
スマホのアプリを停止し、バス停のベンチで一休み。
テルモスのコーヒーを飲みながら、下山メールを打つ。
バスで終点「武蔵五日市駅」まで。そして駅の売店の「澤ノ井」ワンカップをお土産に買う。
自分は、朝、コンビニで買った紙パックの日本酒で下山祝い。
心地よい眠りで帰宅する。
 
 
【編集後記】
 
バリエーションルートと言っても道標がないだけで、踏み跡がしっかりついたルートもある中、今回の「江戸小屋尾根」は、地図を見ながらでないと歩けない。そしてクマの脅威というおまけ付きルート。
とても充実感のあるルートだった。
満足、満足!!
  
 ( ^^) _旦~~  
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