山行記録 2016年 No.01 | |
1月11日(月・祝) 日帰り山行 | |
奥多摩 江戸小屋尾根から御前山 バリエーションルート |
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アクセス・コースタイム |
![]() それは昨年末、奥多摩の山に登った際、「鞘口山」の下りで杣道を見つけ、帰ってから守屋さんの地図をを調べてみると「江戸小屋尾根」だったと分かり、ぜひ登ろうと思ったからだ。 その「江戸小屋尾根」は、期待通りのルートだった。 3連休でも人ひとり会わない静かな尾根で踏み跡も薄く、地図は離せないルートだった。 そして、伐採をしていたオジさんの話では一昨日、眠りそこなったクマが出たそうだ。 そんな緊張感満載、満足感十分の1日だった。 |
昨年末、ガラ系の携帯電話をスマホに変え、そのスマホの目覚ましで起きる。 冬の定番、テルモスにコーヒーを作って入れる。 しかし、味見で少し飲もうとしたところ唇を火傷してしまった。 2つ目の定番、伊勢屋の「いそべ餅」は、時間が速く出来上がっていなかった。 3つ目の定番、始発電車は予定通り4時45分に高砂駅を発車した。 「立川」で乗り換え、「小作」あたりで読んでいた本を置くと、遅い朝日が東の空をオレンジ色に染めていた。 「奥多摩駅」で降りると、駅前の「峰谷」行バスに乗り込む。 乗客は、登山者ばかり7人だけだ。 10分程で「琴浦」バス停に着く。ここで自分一人降りる。 地面は霜で真っ白だった。 ![]() 守屋さんの地図を片手に登山口を探すが見つからない。 民家の裏かと、裏庭に入り込むが見つからない。 地形から推測すると路は尾根の右にあるはず。 杉林を枯れ枝をバリバリ踏みつけながら登ると、踏み跡が現れほっとした。 ![]() ここでGPSの軌跡を残せるスマホのアプリをスタートさせる。 ヤマレコでみんながやっている真似ができるだろうか。 このアプリ、定期的に標高や時間、歩行スピードをしゃべるので、一人で歩いても励みになる。 少し登ると、「弘法大師様」を祭る社に着いた。ここで登山の無事を祈る。 ![]() ススキの枯れ葉をかき分けるようにして路を進むと林道に出る。 ![]() 10m先に鉄製のハシゴがあり、また登山道に続く。 ![]() 歩き始めて35分、鉄塔に着いた。背中に汗がにじむ。 ![]() その先、ナラやクヌギの落葉が溜まった急登の登り、足が滑り歩き難い。 ![]() バス停の標高が350m。そこから300m登った655mあたりで杉林に変わる。 ![]() その先、雑木が見え始め、小枝が路に覆いかぶさる登りになる。 枝が顔に当たって痛い。 その先、急斜面を直登で登る。 ![]() 標高850mあたりで少し平らになり、その先、唐松林に変わる。 ![]() ほどなく杉の伐採地に出る。標高915m。 西側の展望が開け、ここで一本、山座同定を楽しむ。 「御前山」、仏舎利のある「大寺山」、遠くは「大菩薩嶺」、「石尾根」・・・ ![]() ![]() 伐採地からは緩やかな登りに変わり、3分程で「九竜山」954m山頂に到着。 展望はなく、途中の手作り標識には「九重山」との書いてあった。 「くりゅうさん」か「くじゅうさん」か? ![]() ![]() 一旦、露岩の尾根を下る。少しやせ尾根だが、どこでも歩ける。しかし、それると路を見失う。 ![]() コルからはアシビと檜林の登りになる。 すぐにまた伐採地に出る。 (守屋さんの地図には記載がない、新しい伐採地。) ![]() バリエーションルートだから、めったに人が通らないのだろう。 作業していたオジさんに、自分が現れたのでびっくりされ、一昨日、下で眠りそこなったクマが出たから気をつけなと言われた。 さあ、それからが大変。 今まで頭の片隅でクマのことは考えていたが、急に現実味を帯び、不安になった。 常備しているジローでもらった笛を5分おきぐらいで吹く。 そんな気持ちで歩くせいか、クマの糞や、爪を研いだ跡などが目に付く。 ![]() ![]() 檜林ののやせ尾根が続く。 ![]() 登山口から2時間15分、尾根の名前にもなっている「江戸小屋山」970mの山頂に到着。 「九竜山」から30分かかった。 ここも「九竜山」同様、展望はない。 ![]() ![]() 風が吹いてきて少し肌寒い。温度計を見ると2℃だった。 山頂から若干下る。左手、東に「鋸山」の尾根が樹木の間から垣間見える。 ![]() ![]() ここから尾根までの路はヤブ化が始まっている。 8分程、コルまで下る。ここから高度差150mぐらいの急な登りが始まる。 ![]() ![]() 背中にまた汗がにじんできたころ、傾斜は緩やかになり、そして尾根に出た。 ![]() 10:50「鞘口山」1142mの山頂に到着。 ![]() 骨のあるバリエーションルートだった。 ここから一般道、クマの心配は少し減った。 広い路を「御前山」に向かう。 稜線は陽が当たって暖かい。 ![]() 「御前山」手前で、「湯久保尾根分岐」標識もあった。 その先には、「避難小屋」の標識があり、小屋も見える。 ![]() 「御前山」まで30分程度と読んでいたが、意外と長く1時間もかかった。 11時50分「御前山」1405mの山頂に到着。 ![]() ![]() 広い山頂には、ベンチが6台。先客が5人ほどいた。樹木が多く眺望はよくない。 守屋さんの地図に従い、山頂を西に進むとまたベンチがあり、ここの方が展望がよい。 「富士山」の雪が白く輝いていた。 その右手には「三つ峠」から御坂の「黒岳」。「小金沢連峰」の「滝子山」のピークから、鴈ヶ原摺山」「黒岳」「大菩薩」へと続いている。 ![]() ![]() ![]() ベンチに座り、一人テルモスの熱いコーヒーでお昼を食べていることが今日は楽しい。 帰りのバスの時間を考え、12時10分に下山。 「湯久保尾根」の分岐を右(南)に曲がり、杉林のトラバース路を進む。 路ははっきりしている。緩やかなので小走りで下る。 ![]() ![]() 12分程で、「モーテ山」手前の標識に着く。 路はクランクして窪地の左側を巻きながら進む。 ![]() 更に下ると路は平らになり、その先のコルに標識があった。 左「宮ケ谷戸バス停」、右「通行止」となっている。 「宮ケ谷戸バス停」への路が一般道で、「通行止」になっているのは「湯久保山」の西を巻いて、「藤倉」に下るバリエーションルートだ。 「藤倉」に向かうが、「湯久保山」には登っておきたいので、ここは左に進む。 ![]() ここの登りで、足がつった。「江戸小屋尾根」がきつかったせいだろうか。 下山を始めて約40分「湯久保山」1044mの山頂に到着。 杉林の中、眺望は良くないが、「三頭山」から「御前山」、「大ダワ」付近の稜線がよく見える。 ![]() ![]() 山頂は平らで踏み跡は見当たらない。ここでコンパスを出し、ルート確認。 下り出すと、路に合流した。 少しすると、標識があり「小沢」への分岐に着く。 左「小沢バス停」、右「藤倉バス停」と書かれている。 ここは右に。 ![]() ![]() 杉林の尾根の真ん中に踏み跡がある。少しすると右に曲がり、落葉が一杯の九十九折の路になり、平になると、展望のよい場所に出る。 守屋さんの地図にも書いている、「展望良、ベンチ」の場所だ。 ![]() 丸太のベンチと水道があった。本当に水が出た。 南の正面に影になった「浅間尾根」が見渡せる。 ![]() ![]() そこを下るとすぐにFRP製の貯水槽に着く。もう民家も近い。 ![]() 2つ目の小さな貯水槽、電柱、畑が現れる。 民家の手前に農業用モノレールが見えたら左手から超え、すぐ右に下る。 ![]() その先の民家の手前を左に下る。 その先は右に下ると、コンクリート舗装された道路に出る。 かなり急な舗装道をしばらく下り、ヘアピンカーブを右に曲がる。 ![]() 更に少し歩くとバスの回転広場が見えてくる。 ![]() ![]() 13時45分、「藤倉」バス停に到着。 14時4分のバスに間に合った。 ![]() スマホのアプリを停止し、バス停のベンチで一休み。 テルモスのコーヒーを飲みながら、下山メールを打つ。 バスで終点「武蔵五日市駅」まで。そして駅の売店の「澤ノ井」ワンカップをお土産に買う。 自分は、朝、コンビニで買った紙パックの日本酒で下山祝い。 心地よい眠りで帰宅する。 |
【編集後記】 バリエーションルートと言っても道標がないだけで、踏み跡がしっかりついたルートもある中、今回の「江戸小屋尾根」は、地図を見ながらでないと歩けない。そしてクマの脅威というおまけ付きルート。 とても充実感のあるルートだった。 満足、満足!! ( ^^) _旦~~ |
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