鹿沼 六郎地山
バリエーションコース
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アクセス・コースタイム
2017年5月21日(日) 晴れ
電車:高砂駅[4:45発]-南栗橋、新栃木経由-新鹿沼駅[7:02着]
(株主優待券 900円+定期)
徒歩:新鹿沼駅[7:05出]-みちの駅 新鹿沼宿[7:15着]-
-麻苧町バス停[7:25着]
バス:麻苧町バス停[7:35発](リーバス)-一ノ鳥居バス停[8:15着](400円)
徒歩:一ノ鳥居バス停[8:20出]-白井平橋[8:55着]-
-川中島[9:10着/9:25発]-GB-4の標識[9:47着]-
-伐採地[10:10着]-主尾根[10:40着/10:45発]-
-974m小ピーク[11:10着]-伐採地[11:18着]-
-六郎地山[11:40着(昼飯)12:15発]-1050m分岐[12:30着]-
-1101m小ピーク[12:58着]-林道[13:35着]-
-急登終わり[14:10着]-三ノ宿山[14:30着]-
-1188m小ピーク[14:50着]-1158m小ピーク[15:10着]-
-やしおの湯への分岐[15:35着]-鉄塔[15:50着]-
-やしおの湯[16:05着]
バス:やしおの湯バス停[16:09発]-東武日光駅[16:27着](470円)
電車:東武日光駅[16:33発 AIZUマウントエクスプレス5号]-
-下今市駅、新栃木駅、南栗橋駅経由-
-高砂駅[19:41着]
(株主優待券)
【はじめに】
「毛猛山」が終わって、山田さんはアドレナリンがなかなか抜けないと電話があった。
こちらも同じで、山に行かずにはいられなかった。
4月に行った「火戸尻山」の尾根と並んで南北に伸びる「六郎地山(ろくごうちやま)」がある尾根に行ってきた。
この山も、以前から行きたいと温めていた山だ。
季節は初夏。新緑と「ヤマツツジ」の朱色がきれいだった。
それはそうと、今回も熊に遇わなくてよかった。
5月21日(日)
いつもの始発で「東武線」の「新鹿沼駅」に降り立つ。
バスの時間までまだ30分程あるので、「みちの駅 鹿沼宿」に行ってみた。
が、開店前で入れず、残念。
「リーバス」の「古峰ヶ原線」に乗り「一ノ鳥居」バス停で降りる。
ここで降りた方がもう二人いた。
聞くと「大芦渓谷」を見に行くらしい。新緑と滝。きれいだろう。
「大芦渓谷」は、今日の登山口がある「川中島」の先にある。
舗装道をボチボチ歩くが、何故か車が多い。
沢にテントを張ってBBQをしている人や、渓流釣りをしている人が多かった。
今日はそれだけではなかった。
「白井平橋」の手前に路上駐車が沢山あった。
聞けば子供向け釣りのイベントがあり、家族連れで集まっているとのこと。
「白井平橋」を過ぎれば人影は減り、沢の音と鳥の声だけになった。
しかし、そんな長閑な気分を緊張に変えたのは、道路に残されたある物だった。
それは鹿の骨。それも少し肉の残っていた。
猪か、それとも熊か?
熊鈴は最近意味ないとか、かえって熊が近づいてくるとか言われている。
背筋が寒くなるのを感じた。
舗装道が一旦杉に囲まれ、そこを抜けた先が「川中島」だ。
少し手前の広場には、「ダム建設中止の碑」が立っていた。
この部落の忘れてはならない記録なのだ。
2003年9月に建設中止が決定、つい最近のことだ。
かけがえのない自然を残してもらえたことに感謝。
(詳しくは石碑の文字を読んでほしい。)
(え?文字が小さくて読めない。)
(失礼しました。)
登山口の「川中島」は、民家も何もないところだ。
バリエーションコースで登山口がはっきりしないのは、いつものことだ。
「東大芦川」を渡らなければならないが、今回もどこが登山口なのか。
と、右手の中州のように張り出した車の回転場のような広場に入り込むと、あった。
「東大芦川」に掛かる赤い橋が。
これはラッキーだった。
「東大芦川」はここで小さい滝になって、景観を一際引き立てている。
その景観を台無しにするような、錆止めしか塗られていない鉄の橋が架かっている。
橋を渡り、杉林を登ると林業用の道が横切る。
斜面を削り作ったため、尾根に取付くことができない。
そこで、右手、コンンクリート製の橋まで下り、段差が少なくなったところから取り付く。
露岩交じりの檜林の尾根にはちゃんと踏み跡があるが、かなり急勾配だ。
そこを50m登ると左手は広葉樹林、右手は松林に変わる。
更に590mになると松はなくなり、ツツジの林に変わる。
その先で、傾斜はぐっと緩み一旦平坦になる。
そこには「GB-4」と書かれた標識が立っていた。
標高らしい数字が書かれているが、何の標識は分らない。
その先はまた杉と檜の林になり、徐々に登りになる。
路は荒れているが、踏み跡はちゃんとある。
標高730mでまた一旦平坦になり、その先、右斜面は伐採地になる。
伐採地を抜けると「ヤマツツジ」が咲き誇る尾根になる。
10時40分、登山口から1時間15分で主尾根に着いた。
ここで柏餅を食す。
主尾根は、ナラ、松、ツツジが多く、踏み跡はあるが、枝が被っていて歩き難い。
少し進むと、明るい松林に出る。地面は緑の草が生え、ツツジも多い。
その真ん中に、猪の沼田場(ぬたば)があった。
その付近を通過すると獣の臭いがした。
974mの小ピークは石標も展望もない。
その先は緩い勾配でアップダウンが続く。
右手は杉や檜、松の林。
左手はツツジ、カエデ、ナラ、クヌギなどの明るい広葉樹林が広がる良い尾根だ。
そして風が流れ、心地よい。ただ赤テープが増えてきた。
伐採地を通過する。
更に3つ4つ、コブを超える。
11時40分、「六郎地山」1097.2mの山頂に到着。
山名板と三角点の石標がある。
天気は晴れ。風はそよ風。
ここで昼飯にする。
今日は塩ラーメン。そして柏餅。
しかし、 虫が多く、追い払うのに苦労した。
山頂を辞し、北に向かうと、広くて明るいピークがあった。
そしてこちらの方が標高が高かった。
(後の祭りとはこのことか。)
緩い下りの明るい尾根。気持ちが良い美尾根だ。
1100mの尾根の途中で北東へ曲がらなければならないが、その位置が気になった。
山頂から15分来たところで、赤いテープが付いた木がある。
そこを北東斜面に下る。
地図読みしながらでないと、見落とすかもしれない。
急な斜面を80m程下ると、今度はやせ尾根になり、コルに着く。
ここは風が抜けて気持ちが良い。
ここから登りが150m続く。その登りがきつかった。
斜面の途中、左に有刺鉄線があるので注意してほしい。
分岐から30分、1101mの小ピークに着く。
展望はなし。蝉の声だけがする。
1101mの小ピークから5分程進むと、行き止まりの様な所に出る。
そこを今度は北西に曲がり、尾根を下る。
ここも地図読みが必要だ。
踏み跡は薄いので注意。
狭くて急な尾根を下りコルまで来ると、次は露岩のあるやせ尾根、アップダウンが続く。
960mの小ピークを左の尾根に曲がると、正面に「三ノ宿山」が見える。
林道に出るが、尾根の突端は下れないので、手前で右の斜面に下る。
13時半ごろ、林道に到着。
さて、この後、「三ノ宿山」への登りが始まるが、取り付き点に迷った。
左には、落石防護ネットに赤テープがあり、隙間から人が一人入れそうだ。
右には、崩れた石垣の隙間に踏み跡があるが、今にも崩れそうな感じがする。
真正面の尾根筋には、縄梯子が掛かっている。
縄梯子で石垣の上に上がり、ガラガラの斜面を10m程登るようだ。
迷った挙句、縄梯子を登ることにした。
見た通り、石を林道に落としそうな、そんな斜面だ。
そこから「三ノ宿山」の山頂まで標高差300m。
疲れた体に300mの登りはきつかった。
それもかなりの急登。写真から角度が分かるだろうか。
30分程我慢の登りを続け、やっと傾斜が緩んだ。
なだらかな笹原だ。
汗タラタラで、喉カラカラ。
その先で主尾根に合流するとしっかりした踏跡に変わる。
14時半。「三ノ宿山」1229mの山頂に到着。
これで2回目の登頂になる。
広くなだらかな山頂は、6畳ぐらい熊笹が刈り取られている。
展望や良くないが、白樺と落葉松の樹がとてもきれいだ。
山頂を辞し、急な下りが始まる。
途中、ちょっとした岩場を通過する。
1188mの小ピークで北東に曲がる。
一気に下った後は、平坦な尾根になり、暫く進む。
1158mの小ピークは北に曲がり、ここからどんどん下っていく。
山頂から1時間15分、「やしおの湯」に下る分岐に着く。
ここは、路ばかり見ていると見落としやすい。
左手(北側)にテープと小さい看板が付いているので注意。
ここから急な下りが続く。
「ヤマツツジ」が沢山咲いていて良かった。
正面には「男体山」や「女峰山」が霞みに曇って見える。
鉄塔に出ればゴールは近い。
「古川電工」の発電用貯水池を過ぎ、鉄塔の立つ広場に出れば、もうすぐ「やしおの湯」だ。
「やしおの湯」の受付で水を分けてもらい喉を潤す。
バスはタイミングよく4分後に来た。
時刻表を調べると、前回、乗った16時28分の電車には間に合いそうもない。
残念と思いきや、すごい接続を発見した。
16時33分発の「快速 AIZUマウントエクスプレス5号」に乗る方法だ。
下今市駅で乗り換えると、「新栃木」、「南栗橋」で続いて乗り換えできる。
この技を知る人は少ないと思う。
【編集後記】
「川中島」から主尾根に出ると、美尾根が続く。
ツツジの花も多い、良い山だった。
( ^^) _旦~~