山行記録 2019年 No.6 | |
6月2日(日) 日帰り山行 | |
奥多摩 カロー谷経路 バリエーションコース |
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アクセス・コースタイム |
![]() 「妙高」に山菜取りに行って、「コシアブラ」と「ヤマウド」をたくさん採ってきた。」 山に登って、帰りにうちにきて食べ行かないかと。 「守屋さんの地図」のバリルートは、ほぼ々歩きつくしたと言う山田さん。 残りは「カロー谷経路」だと言うことで、コースはすぐ決まった。 「カロー谷経路」は、知る人ぞ知るクラッシックコース。一般大衆化せず、ひっそりと影を潜め、バリ好きの登山者の訪れ、じっと待っているかのようだった。 帰り、山田家で山菜の天ぷらと、キノコのパスタをご馳走になった。 |
「小作駅」で合流し、山田さんの愛車、2CVで「東日原」を目指す。 今日は日曜日。道路は少し混んでいる。 1時間で、「東日原」に着く。自治会の駐車場に停め、料金500円を箱におさめる。 バス停には、登山者が一人いて、バスで来た登山者も多かったそうだ。 水場でオプティパスを満たす。 ![]() 8時20分出発。天気は曇り。風はなし。 20分程で「小川谷橋」に着く。ここを右に曲がり、「日原鍾乳洞方向」へと進む。 さらに10分程で「石山神社」に着く。「タワ尾根」は、この神社から登り始める。 その先、鍾乳洞の前には、駐車場整理のおじさんが二人、愛想のない顔で立っていた。 既に観光客がいるようだ。 ![]() 「梵天岩」の次に「燕岩」の岩壁が目の前に迫ってくる。 ![]() 有料駐車場と通過し、「小川の大滝」を右に見たら、ゲートを通過する。 看板には、「三叉」経由で「酉谷山避難小屋」には、登山道崩落で通行できないと書かれていた。 でも、「カロー滝」で会った登山者の話では、崩落地にロープを掛けた方がいて、何とか通過できるらしい。 ![]() ![]() 新緑の林道を進むと、「日原浄水場」が現れ、さらに進むと、「カロー橋」に到着する。 橋のたもとには「東京都水道局」の水源地を汚さないでの主旨の看板がある。 ![]() 「カロー橋」から、「カロー谷」に少し入ると、尾根に向かって石段が上がっている。 谷に沿った路とは別れ、石段を登る。 ![]() すぐに露岩の急な尾根が始まりる。 路は石垣で整備され、ここが古くから登られていたことがうかがえる。 「ブナ」や「モミ」の樹が茂る急な尾根。九十九折れに登る。 ![]() ![]() 15分程して、少し平坦になった小屋跡に到着する。 かつて林業のための小屋があったのだろうか。 ここで汗をぬぐい、さらに歩みを進める。 ![]() 蒸暑い植林の尾根を10分程我慢して登ると、また「ブナ」の森に出る。 そこにはピンクテープが貼られていた。 標高は約950m。地図の標高と同じだ。ここが「カロー谷」経路の分岐だ。 ![]() ![]() また植林の山に変わり、斜面に作られたトラバース気味の路を進む。 一ヶ所、涸れ沢を超える。 少しすると「ブナ」などの新緑がきれいな開けた場所に出る。 そこには、「東京都水道局」の「水源林事務所」の大きな看板が立っている。 所在地には、「賀郎沢」とカッコ書きされていた。 その近くの樹には、誰かが作った鳥の巣箱が掛けてあったが、壊れて背板だけになっていた。 ![]() ![]() 樹に赤テープが巻かれていて、5本目のテープが分岐だ。 しかし、倒木があり、分かりにくい。 しばらく植林の中の路を進んだが、南西に下る路が見当たらないので、さっきのテープの場所に戻った。 戻るとあんのじょう、薄い踏跡があった。 ![]() また植林の山の斜面を若干下り気味にトラバースする。 すると、「ウツギ」の花の匂いがする箇所を通過する。 ![]() その先は、露岩の小尾根に着く。真っすぐ下るようにも思えるが、ここもトラバースする。 すると露岩が点在する斜面に路がある。 時々、石積みが見られる。苔むして古いものだ。 徐々に沢の音が聞こえるようになる。 ![]() 「ハンギョウ尾根」の分岐から45分、「カロー谷」に出た。 丸太の橋が3本つないで掛かっている。 近くで見ると、かなり腐っていた。そこで一人ずつ慎重に渡る。 沢のきれいな流れに、二人、嬉しい気分になる。 実はそれだけではない。 自分達の地図読み正しかったことも、二人を嬉しい気分にさせたのだ。 ![]() ![]() 左岸に黄色い看板があったが、文字は読めなかった。おそらく山火事注意か。 その近くに、林班 16/15の赤い看板がある。 路は沢沿いに続く。 小滝と釜場が連続する静かで優しい沢だ。 一ヶ所、ガレたところがあるが、難なく通過できる。 徐々に岩が多くなる。 ![]() 沢沿いの路を10分強歩いて、2つ目の橋に着いた。 ここの橋は力尽きて、真ん中で折れ曲がってしまっていた。 沢の水量が少ないので、岩伝いに難なく渡れる。 ![]() 右岸に路は変わる。 少し倒木が増える。上流の植林地から流れてきたものだ。 5分して、3つ目の橋に着く。 この橋は、土砂にのまれ半分以上埋まっている。 ![]() 右岸の路は、まだ先に続いている。 ここにも林班 16/15の看板がある。 渡って左岸に移ると、路は植林地の斜面に続いている。 登り初めに、「水道局」の看板で、ひのきを8,300本植林した記録が書かれていた。 「守屋さんの地図」には、丸印で「注」と書かれている。 それは、急斜面の路が崩れ始めているからだった。 そこは慎重に通過し、植林地を九十九に登る。 ![]() 20分ほど登って、水平路の分岐に着いた。 古い切株に、トラテープが巻いてある。 「守屋さんの地図」には、古道標と記されているが、見当たらなかった。 ![]() 水平路を左に少し進むと、白い可憐な蘭が咲いていた。 いつまでも、いつまでもここで、花を咲かし続けて欲しい。 ![]() 水平路がしばらく続く。 急斜面の路は、丸太や石垣で補強されている。 左下に沢が見えるが、倒木が多い。台風によるものか。 斜面には、遅咲きの真っ赤な「ヤマツツジ」が咲いていた。 ![]() 滝の少し手前にいばらの密集地があった。 でも、下草刈りがされ、難なく通過できた。 あとで聞いた話だが、登山者が『次に登るために』と、鉈を持ってきて刈ったそうだ。 いばらの先には、小さい流れが「ヨコスズ尾根」から流れてきている。 きれいに見えるが、鹿や猪が多い奥多摩では、飲むのも躊躇する。 ![]() いばらの密集地からほどなく、正面に滝が見えてきた。 11時25分、「カロー大滝」に到着した。 ![]() 登山靴で歩いた足跡があり、昨日(土曜日)に誰か登ったのかと思ったら、滝のそばに、一人登山者がいた。 ![]() 滝は約30m程の高さがあり、今日は水量が少なかったが、見事な滝である。 ここにも「ヤマツツジ」が、赤い花で彩を添えていた。 ![]() 自分達はここでお昼にした。 先着していた登山者の方に、山田さんが話しかける。 自分達と同じ、バリ登山を多くやっている方で、マイナーなバリコースについて情報交換をした。 樹々に囲まれた白糸のような滝を堪能したら、コースの後半を開始する。 滝から少し離れたところに、倒れかけた林班の看板があった。16/15である。 12時5分、出発。天気は曇り。風はなし。 ![]() 緩やかに登り初め、少ししたところで露岩が見られる。 その小尾根を50m登る。すぐに水平路になる。路は明瞭だ。 尾根を回り込んだところが「大ダツ窪」で、石積みの堰堤がある。 上流は、倒木が多い。雨が降ると、かなりの水量が流れるのだろうか。 その先からは、植林地の水平路だ。 両脇には、苔むした石垣が何か所もある。 ![]() 尾根を回り込んだところに、朽ちた東屋がある。 林業の方が使うものだろう。観光用に作ったものより質素な作りだ。 ![]() その先に4つ目の橋があった。ここも古い橋だ。 滝から40分、右上に上がる路が現れる。 水平路はこの先も続いているが、ここは地図に忠実に、尾根を登る。 植林の林を九十九に50m登る。 すると、尾根のようなところに出る。付近には「山ぶどう」の太い蔓がある。 ここは落葉が多く、路は不明瞭だが、地図に沿ってトラバースするとまた路が現れる。 「ブナ」が多い斜面を進む。 なだらかになると、「ハンギョウ尾根」の主尾根は近い。 13時ちょうど、「モノレール」が見えた。「ハンギョウ尾根」に合流した。 林班 17/16の標識が立っている。 「モノレール」は、ここから「ハンギョウ尾根」を下り、1160m地点を真っすぐ南西の尾根を下る。 自分達も、「モノレール」に沿って、下ることにする。 ![]() 「モノレール」は何のために作られているか。 やはり林業のためである。 作業員が、林道から歩いて尾根に上がってたいのでは、効率が悪い。 重たいチェンソーも担ぎ上げなければならない。 「モノレール」がある尾根は、「奥多摩」には多い。 そしてその尾根は、急傾斜なことが多い。 植林の多い「奥多摩」の山には、「モノレール」が必須だ。 登山者にとってはどうか。 ルートを見失わず、且つ、手摺の代わりにもなる。ヤブがないメリットもある。 「奥多摩」の山にとって、「モノレール」は山の一部と言っても過言ではないかも。 ![]() 急傾斜な尾根も、「モノレール」を手摺代わりに快適に下る。 約10分程して、「ハンギョウ尾根」コースに曲がる分岐に着く。 近くには、太い倒木が横たわり、樹にピンクテープがある。 ![]() 20分下ったところに1,000m/2,460mの標識があった。 おおよそ中間地点だ。 ![]() さらに数分下ると、水平路を通過する。 この水平路も林業用の路だろう。 そこには、林班 17/16の標識が立っている。 ![]() さらに数分下ると、レールが二股に分かれている。支線だ。 ポイントの切替は、手作業でカーブしたレールを入れ替えるようだ。 脇に、刀のような曲がったレールが1本、置かれている。 この支線は、この標高で作業員が乗り降りする際に、平らな所でモノレールを停車させるためだろう。 山田さんが嬉しそうに記録を取っている。 ![]() ![]() さらに数分下ると、今度は黒い塊が見えた。 エンジンの本体だ。おそらくウインチの巻上げように使ったものだろう。 側面には、「トヨタ」の文字が見えた。 ![]() さらに5分下ると、500m/2,460mの標識があった。 ![]() 林道まで今少しのところで、コースの両脇に山椒の樹が多くなった。 「山菜」に凝っている山田さんは、「ニシンの山椒付け」を作ると、たくさん採り始める。 ![]() 下の林道が見えはじめた。 14時、林道に出た。9時過ぎに取付いてから、約7時間経った。 林道の脇には、「モノレール」の格納庫が建っている。 ![]() 林道を下るのだが、途中、大きな落石が道路を半分を塞いでいた。 これなら通行止めもしかたない話だ。 ![]() 今朝通った「カロー橋」、「日原鍾乳洞」を通過し、15時17分、駐車場に戻ってきた。 |
【編集後記】 日原のバス停で、お巡りさんがいたので、下山の報告をした。 無事に戻ってきてもらってよかったと言われつつ、道迷いすると安易に救助を求めるのが困ると嘆いていた。 地元の住民だって捜索に駆り出される。 迷惑を掛けない登山を続けたいものだ。 山田家について、早速、お手製の山菜料理を堪能させてもらう。 山うど、蕗のおひたし、きのこのバルサミコ酢漬け、奥多摩の蕨。 そして、「コシアブラ」の天ぷら。 天ぷらは始めてだと言うが、冷水の衣をあまり混ぜないなど、基本は抑えている。 一回目より二回目、三回目の方がおいしかった。 奥さんが「福島」の実家から持ち帰った日本酒を味わう。 今日は、梅雨前の楽しい山行だった。 ( ^^) _旦~~ |
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