刈込湖・切込湖スノーシューハイク
一般コース
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アクセス・コースタイム
2021年1月17日(日) 曇り
電車:京成高砂駅[4:45発 始発に乗車]-関屋、南栗橋、栃木で乗換
-東武日光駅[7:35着] 株主優待券750円
バス:JR日光駅[7:50発 東武バス 湯元行き乗車]-湯元[9:02着]
湯元フリーパス3,000円
徒歩:湯元バスターミナル[9:10出]-有料道路[9:25着]-
-小峠[10:11着]-
(ここから三岳にアタックするもヤブが多く登山道に戻る)
-小峠の先の標識から取付き[10:15発]-
(三岳に向けスノーシューで登る)
-三岳手前の手前の小ピーク[12:10着]-
(半分ほど進んだところで時間切れ途中敗退)
-取付きに戻る[13:00着]-刈込湖[13:20着]-
-切込湖[13:50着/14:00出]-涸沼の西[14:35着]-
-涸沼の東、沢の手前[15:00着] 雪の詰まった沢を登る
-山王峠の南のコル[15:22着]-日光アストリアホテル[16:22着]-
-光徳入口バス停[16:40着]
バス:光徳入口バス停[16:53発 東武バス]-東武日光駅[17:46着]
電車:東武日光駅[18:13発]-高砂駅[21:05着]
株主優待券750円
【はじめに】
2021年、最初の山行は、なんと時間切れ途中敗退、スノーシューハイクに変わってしまった。
スノーシューならもっと早く歩けるだろうと思っていたが、そうはいかなかった。
時間読みが甘かった。時間切れによる敗退は以前もあった。
やはり雪山は、自分が思うほど早く歩けない。
アイゼンからスノーシューへの切替にも時間が掛る。そして陽も短いことも要因だ。
負け惜しみではないが、まったく無駄ではなく、ルートの下見にはなった。
そして、スノーシューも丸一日楽しめた。
1月17日(日)
東武線で栃木県に入ると、日光の山々が白いひだをまとい出迎えてくれる。
空は広く灰色の雲に覆われているが、これから向かう先は、雲ひとつない。
東武日光駅に到着すると、駅の窓口で湯元まで行けるバスのフリーパスを買う。
3000円なり。
駅前の噴水が氷って、氷瀑のようになっている。
そして、バス停には、古い客車が1両置かれていた。
説明板によると、昔は馬返まで軌道が通っていて、昭和30年ごろの使用されていた客車を復元させたそうだ。
バス停から見上げる女峰山は真っ白。これなら積雪十分だろう。
この日バスの乗客は3名。自分以外は、戦場ヶ原で降りていった。
終点湯元でバスを降り、旅館街を通り抜ける。
どこの旅館、ホテルも閉まっている。朝早いからではない。
緊急事態宣言中で、客がいないからだ。
源泉の脇を通過すると、コロナには関係なく温泉は湧き出ているようで、硫黄の臭いが鼻を突く。
有料道路まで50mほど登る。雪と氷で足元が滑る。
チェーンアイゼンも持ってくれば良かったと思った。
15分程で有料道路に出る。
一面、雪景色だ。ここで先行していた二組のパーティと合流する。
皆、スノーシューハイカーだ。
ここでスノーシューを装着する。今回、ゴールの光徳牧場手前まで、スノーシューは一度も外さなかった。
一旦、蓼ノ湖(たてのうみ)に下る。湖面は雪で覆われ、両岸にトレースが延びている。
ショートカットをしようと右に進むが、湖のくびれたところで終わっていた。
トレースがなくなっ雪面をスノーシューで進む。少し沈むがツボ足にはならず快適。
スノーシューで快適な歩きが出来る。
そもそもスノーシューのトレースは、地図には載っていない。
ショートカットをしたは良いが、今度はトレースに戻ろうとしても位置が分からない。
蓼ノ湖の北から1本沢を超え雪の斜面を無理やり登る。
実は、スノーシューは、斜面に弱い。
沈まないのでラッセルにならないからだ。
なんとか斜面を登ると、その先の平地をハイカーが歩いていた。
ショートカットするつもりが、まったく無駄だった。
樹林帯のトレースは徐々に傾斜を増し、10時過ぎ、小峠に着いた。
丸太の標識が半分雪に埋まっている。
ヤマレコの記録では、この先の谷から取付いている。
もちろん看板などあるはずがない。
勘で斜面の進む。
最初は良かったが、しだいにシラビソの若木が増え、進めなくなる。
少し左に除け進むと、今度は人の声がした。なんと、一般道に出てしまった。
ここでもハイカーに追いつかれてしまった。
仕方なく、一般道を進み、取付きを探す。
丸太の標識のところが、なんとなく行けそうだったので、ここから三岳に取付くことにする。
最初は急傾斜だったが、スノーシューで超えられた。
その先は、岩や倒木が多く、雪に覆われているので、乗り越えたり、よけたりしながら進む。
もちろんトレースは、まったく無いので、地図を見ながら、ヤマレコの記録から写したルートを辿る。
地図では等高線は間隔が空き、平坦な斜面を想像していた。
しかし、実際は、起伏が多く、上ったり下ったり。
露岩の巻いたりと、距離が稼げない。
何度も地図を見てルートを確認する。
自分の位置も分かっている。
取付きから山頂までの3分の1しか進んでいない。
三岳の山頂までの距離を考えると、時間切れが心配になる。
1883mの小ピークの南斜面で、シラビソの若木のヤブに阻まれる。
時間は12時を少し回ったところ。
無理をしないことにして、今回は、ここで敗退。
お昼のパンとテルモスに入れた熱いコーヒーを飲んで下山にかかる。
自分のトレースがくっきり残っているから、帰りは楽だ。
登りの半以下の時間で取付きの戻る。
いつの間にか晴れ間が見え始めた。
敗退した気分とは裏腹に、天気だけはすっきりした。
取付きに戻り、この後どうしようかと考える。
自宅に置いてきた計画書に、切込湖から戻るルートと光徳牧場に下るエスケープルートを書いてきたので、光徳牧場に向かうことにした。
一般道を刈込湖に進む。
道は広く標識も多い。
下りになると丸太の階段がある。
しかし、スノーシューで階段は歩きにくい。
カニ歩きで下るにも、踏面が狭く気を使う。
途中、女性一人のハイカーにすれ違う。
一方的にしゃべられ、相槌だけ打って、別れを告げる。
20分程で刈込湖に着いた。
一度は来たいと思っていた。それもスノーシューで。
それが叶ったので満足だ。
湖は雪で覆われ、湖面にトレースがついている。
湖の先には、針葉樹の間に雪をまとった尾根を見渡せる。
標高はそれほど高くない。
尾根の低い所が金田峠、その右のピークが於呂倶羅山(おろぐらやま)。
さらに右手に山王帽子山の三角錐が見える。
湖の南の一般道に戻り、切込湖に向かう。
この先も一般道にはトレースが付いているが、スノーシューではなく、ツボ足のトレースに変わる。
スノーシューのハイカーも切込湖までは来ないのだ。
わだちに付いたツボ足のトレースは狭くて、スノーシューでは歩き難いが、ツボ足よりは歩きやすい。
左手に於呂倶羅山を見ながら、一人進む。
くびれを通過し、刈込湖に到着する。ここで2回目の昼飯にする。
この先は、ずっと樹林帯に付いたトレースをなぞる。
歩き難いので時々新雪の雪面を歩く。
シカとウサギ足跡が交差する。彼らば全員ツボ足だ。
大変だろうなと感心する。
少し飽きてきたころ涸沼の西の端に着く。
日が当たった涸沼は静かで寂しいイメージがした。
下まで下ると、トレースがなくなった。ここで引き返したらしい。
沼面も雪で覆われ、スノーシューならどこでも進める。
とは言え、山王峠への登りを考え、沼の南に進むと、柵や案内板が設置された広場にでる。
夏は、ここから涸沼を眺めるのだろう。
積雪は少なく、スカラブになった雪面を山王峠には向かわず、ショートカットして、南のコルに向かって進む。
夏道があるのだろうが、遠回りなので、時間短縮を図る。
シカのトレースがあるだけの雪の詰まった谷をコルを目指して登る。
少し傾斜がきつく、スノーシューでの登りは辛い。息が上がる。
そろそろバスの時間も心配になる。
20分ぐらい我慢の登りを続け、開けたコルに出る。
夏道はコルの東側になるので、下りながら徐々に東に反れ、夏道に合流する。
左に男体山、正面に光徳牧場と見下ろしながら下る。
途中、傾斜がきつい所でスノーシューを外す。
バスの時刻表をチェックするとぎりぎり毎に合いそうだ。
少し小走りに歩き、16時20分に日光アステリアホテルに付いた。
バス停の時刻表を見ると、16時台が無かった。
時刻表を見間違えたようだ。
日光行きのバスは、15時以降は無く、光徳入口まで行かねばならない。
氷った舗装道を歩くと、湯元行きのバスが追い越していった。
湯元行きではしかたないと諦める。
光徳入口バス停に付いてバスを待つ。
するとやってきたバスは、さっき湯元に向かったバスだった。
そうだ、あれに乗って、湯元経由で駅に向かえる手があったか。
失敗から学んだ知恵は、次回活用することに。
【編集後記】
2年前にも、持丸山で、時間切れ敗退したことがあった。
バリエーションルート、特に雪の季節は、コースタイムが読みにくい。
陽が短いし、バスや電車の時間もあり、安全を優先すると敗退もやむなし。
( ^^) _旦~~