於呂倶羅山(おろぐらやま)敗退
バリエーションコース
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アクセス・コースタイム
2021年1月31日(日) 晴れ
電車:京成高砂駅[4:45発 始発に乗車]-関屋、南栗橋、栃木駅で乗換
-東武日光駅[7:35着] 株主優待券700円
バス:JR日光駅[7:50発 東武バス湯元に乗車]-湯元バス停[9:08着]-
-湯元バス停[9:20発]-日光アストリアホテル バス停[9:35着]
湯元温泉フリーパス3,000円
徒歩:日光アストリアホテル バス停[9:40出]-山王峠[11:08着]-
-取付き[11:35着/11:45出]-大岩[12:20着(昼飯)12:45出]-
-取付き[12:55着]-山王峠[13:25着]-
-日光アストリアホテル[14:12着]
アストリアホテルの日帰り入浴 バスのフリーパスで千円が500円に
注意)受付は15時まで
バス:日光アストリアホテル[15:26発]-JR日光駅[16:36着]
電車:東武日光駅[16:41発]-高砂駅[20:05着]
株主優待券700円
【はじめに】
今年は、年始早々、連続して敗退となった。
電車とバスで入山すると、スタートが遅くなる。
原因はそれだけではないが、悔しい。
しかし、楽しみは、次に取っておくと言う考え方もある。
また、いつか来よう。
日光アステリアホレルの露天風呂に始めて浸かった。
風流さはないが、シンプルでいい。
気温が氷点下だったから、洗った髪が氷ってしまった。
それにしても、雪山は楽しい。
一人で楽しむ雪山は、特に格別だ。
1月31日(日)
いつもの始発に乗って東武日光駅に着く。
駅の窓口でバスのフリーパスを買い、JR日光駅前のバス停でバスを待つ。
バスに揺られながら、うとうとしていると中禅寺湖に着いていた。
外は真っ白。前回よりも積雪は多いようだ。
予定より少し遅れて湯元温泉バスターミナルに着く。フリーパスなので、一旦ここで降り、また乗車し、日光アストリアホテルで降りる。
天気は晴れ、風は強く気温も低い。
ホテル前で雨具の上下とスパッツを装着したら出発する。
舗装道は雪に覆われ、滑りやすくて歩き難い。
湯元光徳線歩道に入ったところでスノーシューを付ける。
白樺林の中、トレースがしっかりついていて歩きやすい。
1時間少しして涸沼の上に出た。正面には於呂具羅山が観える。
風の音がものすごい。前に行くと、風が強いので、手前で写真を撮った。
この時は、於呂具羅山が大きくは見えなかった。それは、近くにあるように思っていたからで、実はかなり距離が離れていることに後で気付いた。
スノーシューの人達はここで引き返すのか、トレースはここで途切れていた。
尾根を北に進み、山王林道に出る。
そこはもう嵐だった。積もった雪は、風で吹き飛ばされ襲ってくる。
フードを被っただけでは防ぎきれない。
そこで急いでバラクーダを被る。雪は顔に刺さり、寒さで鼻水が出る。
進むのにも大きな抵抗を受けながら、林道を北に進む。
スノーシューでも吹き溜まりでは沈むので、クラフトしたところを選んで進む。
時々、息を付くように風がやむが、すぐまた轟音とともに襲いかかる。
左手には、今日、山頂を目指す於呂具羅山が観える。そして、だんだん大きくなってくる。
約30分、風と格闘の末、取付きの石垣に着いた。
石垣の端は、雪が少なく、ここでスノーシューを外し、アイゼンに履き替える。
ここから、いよいよ登りが始まる。
最初は、ヒノキの若木のヤブだ。スノーシューやストックが引っ掛かり難儀する。
それに傾斜もきつく、アイゼンでも滑る。
やぶを抜けると岩が観えた。1つ目の岩だ。
そこを抜け、ヒノキのヤブを過ぎたところに、平坦な植林地があった。
苗木をシカから守るため、ネットが掛けてある。
この先は、また、急な登りになる。
そして2つ目の岩場の下に着く。
岩の上に出るためには、吹き溜まりの雪を払い除け、力づくで登る。
その先にもさらに岩がある。巻くことも出来そうだが、ここは直登でしょう。
右側のシラビソの中に突っ込み、隙間から岩の攀じる。雪が多い。
雪庇を落し、スタンスを掘りだす。
バランスで岩の上に立つ。
岩の上は、360度、大パノラマだった。
正面には、於呂具路山が、デーンと構えている。
取付き方向を見下ろすと、風に阻まれながら歩いた山王林道が観える。
林道の向こうには、山王帽子山。その左手には小太郎山と太郎山も観える。
南には、真っ白な涸沼の先が、前回、敗退した三岳。
その右手には、前白根と奥白根山が強風で吹雪を舞い上げている。
この時、時間は12時半。これから山頂までどのくらいかかるだろう。
心の奥に、楽しみは次にとっておこうという気持ちと、また敗退かという気持ちが、葛藤を始めた。風は相変わらず強い。
結局、また来ることにした。
そうと決まれば、腰を落ち着け、昼飯のパンとテルモスを取出す。
パンをかじりながら、大パノラマを楽しむ。
下山はあっという間だった。
取付きに戻ると、林道には、自分の残したスノーシューのトレースが付いていた。
でもよく見ると、半分以上は雪で埋まっていた。
風は、追い風に変わるも、やはり強くて寒い。
特に山王峠は、風の通り道のようで、ものすごい音を伴って吹き抜けていた。
滅多に遭わない吹雪を写真に撮り、樹林帯に進む。
樹林帯を抜け、また、雪原にでると、スキーヤーがいた。
スキーヤーが付けた、新しい真っすぐなトレースをなぞる。
樹林帯に入れば風は治まる。
白樺林は、青空に映える。
風の音がなくなると、今度は、鳥の声が多く聞こえるようになった。
春が近いのか。
快晴の空の下、白樺林の中をスノーシューで歩く。気持ちイイー!
敗退は、時間の余裕をもたらした。
日光アストリアホテルについたら、日帰り入浴を楽しんだ。
コロナの関係で、密にならないようにと、受付で入場制限され、少し待たされた。
バスのフリーパスのおかげで、通常1,000円のところが500円で入れるのもイイ。
露天風呂でおしゃべりした方は、山登りもやるようで、於呂具路山と三岳を敗退したことを話すと、やぶだから、今の時期から4月ぐらいがベストだと言う。話があうので、暫し、山談議を続けた。
露天風呂に使っていると、洗った髪が氷り始めていた。気温は氷点下だ。
バスの時間が近づき外に出ると、大きな望遠レンズを構えたアマチュアカメラマンが何人も並んで梢を除いていた。野鳥だ。
この季節は、鳥を撮るのに一番なのかもしれない。
また来る楽しみ。それを残した山行だった。
【編集後記】
2回連続の途中敗退。こんなのある?
少々、ショック。
でも、安全第一。また来る楽しみ。
( ^^) _旦~~