白倉山付近のバリ尾根
バリエーションコース
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アクセス・コースタイム
2021年6月22日(火) 晴れ
電車:京成高砂駅[4:55発]-上三依塩原温泉口駅[8:36着]
株主優待券500円+野岩鉄道840円
徒歩:上三依塩原温泉口駅[8:50出]-取付き点[9:08着]-
-P835[9:37着]-P1054[10:45着]-
-大岩の下[11:15着]-大岩通過[11:20着]-
-P1463[12:04着/12:20出]-白倉山[13:05着]-
-P1185[14:02着]-P981[14:33着]-
-国道400号[15:06着]-上三依塩原温泉口駅[15:18着]
電車:上三依塩原温泉口駅[15:27発]-高砂駅[19:04着]
野岩鉄道840円+株主優待券500円
【はじめに】
全国がコロナ禍で、特に東京は緊急事態宣言が発出され、外出自粛が求められている。
そう、今、山に行く状況ではない。
がしかし、自分は山に行く必要があった。
それは1ヶ月前のこと、高原山 日帰り縦走したときのこと。
アカヤシオに感動し、8時間歩きとおして新藤原駅に戻ってきた。
駅の待合室でスパッツを脱いで、そこのベンチに忘れてきてしまったのだ。
今回、それを取りに行くために、自分は山に行く必要があった。
白倉山は、2020年10月末、尾頭トンネルの手前の支尾根から登り、そのまま三依山まで繋げたことがある。
白倉山の山頂はササヤブで、今回歩いた北側の尾根もヤブだったことを記憶している。その時、この尾根は積雪期でないと歩けないと思っていた。
スパッツを取りに行くのに、どこ行こうかとヤマレコの地図検索を見て、白倉山の近くの尾根に岩場があるのを見つけ、おもしろそうだと今回トライした。
緊急事態宣言は6月20日まで延長されるも、関東地方はやっと梅雨入りし、このところシトシト雨が続いていた。
スパッツを取りに行く目的の他、もう一つ山に行く理由があった。
東武鉄道の株主優待券 残り2枚の有効期限のことだ。
なんとか6月末までに行かないと、無駄になる。
こうなったら、平日でも行くしかない。
緊急事態宣言が明け、6月も残り10日となった。
山の天気予報では定評の「てんきとくらす」を見るも、ほぼBかC評価。登山は不向きだった。しかし、時間がない。
B評価の日でも行かねばなるまいと、その日、決行することにした。
6月22日(火)
野岩鉄道は、栃木県と福島県をつなぐ重要な路線だが、コロナ禍と梅雨の次期とあって、2両編成の車両に乗客二人しかいなかった。
その内、一人(自分)が、上三依塩原温泉口駅で降りた。
那須塩原温泉への観光客を見込んでか、駅前はバスが何台も止まれるほど広い。
野岩鉄道の駅の中でも、駅前のロータリーがこれほど広いのは珍しい。
しかし、その広いロータリー、今日も、閑散としている。
時間が早いからか、それとも、一日中なのか。
駅の改札には女性の駅員さんがいて、車内で清算したレシートのきっぷを渡す。
駅前の国道丁字路には、そば屋と軽食屋、そして産直野菜の販売所がある。
国道121、352、400号線を北進し、民家が増えたあたりで水が流れる音が聞こえる。
今回の尾根の取付き点は、この水路が目印だ。
水路はコンクリート製だが苔むして味がある。
水路に沿って進むと、途中、黒い水道管が沢を横切っている。
そこで水路と分かれ対岸に渡る。
踏跡もテープも無い。地図を読み、急な斜面を登る。
松とクヌギの大木が多い。
取付き点から約30分、ポイント835に到着した。
四等三角点の石標がある。周囲は展望がない。
今回の山行は天候が悪く、景色は期待していないが、そもそも、樹林帯の尾根で、眺望が無いのがこの尾根の特徴である。
ポイント835から少し下る。
松の大木が多い。薄い踏跡、テープがあった。
コルまで来ると、そこは林道が貫通していた。車が走った感じは見られない。
松や樅の大木が多い尾根、コブを二つ超える。
景色は良くないが、新緑がきれいな尾根だ。
2つ目のコブを超えると楓や楢、栗が多くなる。
標高900mを超えると白樺や桜も見られる。
そしてハルゼミのなき声も聞こえる。
標高1010m付近、尾根の右側に大きな露岩が現れる。
そろそろ大岩が近い。
さらにP1054付近にも大岩が。
P1054には、石標は見当たらなかった。
その後も、山毛欅がきれいな尾根が続く。
狭い尾根を詰めると大岩が増えてきた。
取付きから約2時間10分、大岩の下に着く。
結構、カッコイイ。
岩の左を攀じるが、岩がもろく浮石が多い。
その上、苔が多く、スリップも気になる岩だ。
途中、ニードルがある。シンボリックだ。(写真は通過後)
15分程で通過する。
その上も、苔むした尾根が少し続く。
大きな桜の樹から先は、山毛欅の森に変わる。
ただ傾斜は、相変わらずきつい。
途中、大きな倒木を超える。山毛欅の森は続く。
12時を回り、やっと平坦になる。
主尾根は、平坦な部分が広がっている。
そして、今迄はなかったササヤブになる。
笹をかき分け、平坦な中の一番高い所を探す。
目立たないところにそれはあった。
山名板ではないが、鉄板切り抜きのMの文字。
ここが、最高点、P1463だろう。ここでお昼にする。
ここから主尾根を南下する。
しかし、ササヤブの尾根は、平坦で目印も無い。そこでサブコンパスが重要になる。。
すぐ隣のピーク、とは言え、平坦で一番高い所は分からない。
ササヤブが続く。
しばらくすると鹿道を発見。
ほどルートと同じなので、有効に使われてもらう。
途中、ヌタ場があった。
ぬかるみには鹿の足跡があり、さっきまで水を飲んでいたようだ。
熊の足跡がないか心配になるが、見当たらなかった。
白倉山の山頂直下のササヤブがひどかった。
13時、山頂間近。
13時5分、白倉山 1460mの山頂到着。
歩いてきた北西を見つめると、ガスが晴れてきて、はるか向こうに日留賀岳が見えた。
薄っすらだが、その左に見えるのは男鹿岳だろう。
2回目のお昼を食べ、下山開始。
前回辿った、西の尾根を下る。
最初は、ササヤブだが、数分で通過する。
バリ尾根は下りが難しい。
今回もサムコンパスを左手に付けて、ルートファインディングした。
尾根は何か所も折れ曲がり、その都度、コンパスを合わせる。
前回、尾頭トンネルから上がってきた尾根側を撮る。(標高1240m付近)
P1185に到着。石標は見当たらなかった。
クヌギの樹に赤いペンキでなにか書かれていたが読み取れない。
P1185を下ったところで、山帽子の白い花が咲いていた。
標高950mのコルに近付いた時、正面に動くものが見えた。
熊かと思い、立ち止まる。
目を凝らすと鹿だった。いや、もしかしてカモシカかも。
相手もじっとこっちを見ていた。少しして、谷に下って行った。
(写真、真ん中あたり)
下り始めて約1時間10分、P981に着いた。
ここに三角点ではなく、図根のコンクリート杭があった。
P981を通過して10分、標高935m付近に四等三角点の石標があった。
地図の修正が間に合っていないようだ。
その先で、痛いアクシデント発生。
右足首をひねってしまった。
軽い捻挫だ。
昔もやってことがあり、捻挫しやすくなっているのかもしれない。
足をかばいながら下る。
15時、国道の上に出た。
左の斜面を下る。
最後、急な斜面を下り、国道400号線に出た。
ここから駅まで約15分ほど。
途中、産直の野菜の販売所でトマト一袋250円とキュウリ一袋150円を買ってかえる。
15時18分、駅に着く。
タイミングよく、9分後のリバティに乗れた。
【編集後記】
今朝、新藤原駅で、先月、駅に忘れたスパッツを受取る。
駅員さん、保管していただき、ありがとうございました。
自宅に持ち帰り、いつものように手洗いした。
翌日、他の装備と共に棚にしまうべく、専用の袋に入れた。
その作業を机の前、膝のうえで行ったのを記憶している。
そして、就寝、布団に入る直前のことだ。
太腿がチクチクッした。虫がいるとすぐに分かった。
慌てて手で払う。ゴキブリの子供と思い、ティッシュで掴みトイレに投げる。
しかし、本当は何の虫か見たくて、流さずに観察するとカメムシにも似たマダニだった。
おそらく「キチマダニ」か「フタトゲチマダニ」と思われる。
焦った。マダニに噛まれたかと思い、痛みを感じたところを見るが、傷はなかった。
マダニは、柔らかい部分を探して噛むらしいが、まだ噛まれてはいなかったようだ。
スパッツにマダニが付いて、それを知らずに袋に入れ持ち帰った。
マダニはスパッツから袋に移動し、仕舞うときに袋から飛び出したのだろうか。
その後、布団に入るもなかなか寝付けなかったことは言うまでもない。
【厚生労働省のマダニに関する情報】
下記をクリックして下さい。
( ^^) _旦~~