三岩岳・窓明山

一般コース

Home > Index No.1 > 山行記録 177

アクセス・コースタイム

2021年9月19日(日)・20日(月) 晴れ 避難小屋泊
9月19日(日)
電車:京成高砂駅[5:40発]-会津高原尾瀬口駅[9:21着]
    株主優待券500円+野岩鉄道1090円
 
会津バス:会津高原尾瀬口駅[9:40発]-あずき温泉バス停[10:48着] 1570円
 
徒歩:あずき温泉バス停[10:55出]-登山口[11:00着]-
   -標高900m小山「家向山無線中継所」[11:20着]-
   -P1308[12:48着]-黒檜沢分岐[12:53着/13:05出]-
   -見晴台[13:55着/14:00出]-湿原[14:48着]-
   -避難小屋[14:58着] 宿泊
 
9月20日(月)
徒歩:避難小屋[4:25出]-三岩岳[5:15着/5:45出]-
   -避難小屋[6:15着/6:28出]-湿原[7:00着]-
   -窓明山[7:28着/7:50出]-家向山尾根[8:54着/9:03出]-
   -巽沢山[9:43着/9:53出]-P1005[10:14着]-
   -国道に出る[10:35着]-窓明の湯[10:57着]
    日帰り入浴 600円
    12時過ぎ、バス停に行くもバスの時間は13:53発だった。
 
車:あずき温泉バス停[12:45頃]-(ヒッチハイク)-
    -会津高原尾瀬口駅[13:15頃着]
    駅前のそば屋「ふるさと」(天ぷらうどん700円)
 
電車:会津高原尾瀬口駅[14:14発]-高砂駅[18:24着]
    野岩鉄道1090円+株主優待券500円

【はじめに】

今年の夏は、天候不順だった。
梅雨明けは早めだったが、お盆の前から雨天が続き、8月後半に回復する。
しかし9月に入るとまた雨天が続き、「夏は終わったのか」と思わせるほど気温が下がった。
まさに「初秋」。
 
7月下旬に七ヶ岳に行ったきり、山から遠のいていた。
前から行きたいと思ってなかなか行けなかった「三岩岳」と「窓明山」、9月のシルバーウイークに、二日間の休みがが取れたので行ってきた。
 


 

9月19日(日)

会津高原尾瀬口駅は、7月に登った七ヶ岳に続き二度目だ。
9時40分発のバスの、一番前の席に座る。

 

 
バスに揺られながら地図を広げ、荒海山や八総佐倉山、大嵐山などを目で追う。
途中、井桁とうふ店を通過する。オヤジさん、元気だろうか。

 
しばらく走り、国道401号線に入ると、進行方向に山頂が少し紅葉したピークが見える。
おそらく三岩岳の山頂だろう。
 
約1時間で、あずき温泉バス停に着く。
スノーシェッドの真ん中に造られたバス停。こんなところで下車するのは自分以外いない。

 
国道を少し戻ったところに登山口がある。
そこには、ふくしま国体の山岳縦走競技になったことを示す看板がある。
平成7年10月、今から26年前のことだ。

 
今日は避難小屋まで、標高差約1100メートルの登り。のっけから急な路だ。
山毛欅の林が会津に来たことを感じさせる。
15分程するとNTTの無線中継所に着く。この付近で標高900mだ。

 
そこから登りは緩やかになり、標高980メートルの小山を超えると一旦下る。
すると正面に三岩岳が見えた。

 
ここまで樅、松、オオカメノキなどの樹林が、1160メートル付近からは山毛欅が多くなる。
太い白く幹の山毛欅の林はきれいだ。
少し残念なのが、樹に掘られた誰かの名前。痛々しい。

 

 

 
2時間弱して、1308メートルのポイントと通過する。
さらになだらかな下り5分で、黒檜沢分岐が見えてくる。
 
12時48分、黒檜沢分岐に到着。
そこにはトラロープが張られ黒檜沢は通行禁止となっている。
ここで一本取って昼食にする。

 
ここから、まあまあ傾斜の登りが続く。路は狭まり、木の根が多くなる。

 
1時間ほどすると見晴台に到着。標高は1575メートル付近だ。

 
振り向くと、間近に高杖スキー場のゲレンデが目に付く。そこが七ヶ岳。
その向こうが那須の山々だ。遠くに見えるのは磐梯の山だろうか。

 

 
汗がひいたところで出発する。
標高1670メートル付近でコメツガやナナカマドの林になる。登りはまだまだ続く。
この辺りから右足が痛み出す。寝不足、運動不足、体力不足の三不足が原因か。
幸い、傾斜は緩やかになるも、路は水分を含んでぬかるんでくる。
でも、シラビソ香りが癒やしてくれる。時々、三岩岳の山頂が見える。明日が楽しみだ。

 
見晴台から1時間弱、標高1785メートル付近、木道が現れると湿原に出る。

 
そこには池塘もある。
周囲の樹々の枝は、風雪に痛めつけられるからなのか、まばらだ。
30メートルほどの木道だが、雰囲気は最高だ。

 
湿原から10分程すると、突然ログハウスが現れる。そこが避難小屋だ。
目の前には水場がある。水量は豊富だ。
三岩岳と窓明山の分岐は、すぐ目の前だ。

 

 
今日の行程はここまでとし、小屋に入る。
中は半分が土間で中二階がある。ここでザックを下ろす。

 
その夜は、アルファ米の赤飯と、早ゆでマカロニにニンニク醤油のソースをつけて食す。
夜、ガスが出来てきた。シュラフは3季用だが寒くはなかった。
  
 

9月20日(月)

翌朝、3時に起床。
空身で三岩岳を目指し、ヘッドライトを点け、4時25分に出発する。
ガスは晴れていない。
標高差は200メートルほどだ。

 
コメツガの林、苔むした石の路。ぬかるんでいる。
5分程すると木道になる。そしてまた、シラビソの林に。
 
20分ほど歩くと平坦になり、東側が開けた場所に出る。
ほどなく東側の空が明るくなる。下の方で鹿が鳴いている。

 
30分が過ぎ、林を抜ける。標高は1990メートル前後か。木道がある
東の空がオレンジ色に輝きだす。

 
出発して40分、稜線に出て、平坦な路を進む。
山頂に近付くほどガスに包まれる。

 
シラビソに囲まれたところを抜けると、開けた場所になる。
その先に山頂があった。
 
5時15分、避難小屋を出発して50分、三岩岳山頂に到着。

 
残念ながらガスって、景色はぼんやりしか見られない。
時々、真上の空がぽっかり空いて青空を覗かせる。
ガスの晴れる兆しかと期待し、ひたすら待つ。
5時27分、日の出の時刻を過ぎるも、ガスは晴れず。
風が出来てきて、朝日が顔を出す。

 

 

 
山頂で30分ねばったがガスは晴れなかった。
あきらめて下山する。
 
薄くなったガスの中、朝日で周囲が黄金色に輝きだす。
あまり見られない景色を体験する。
下るにつれ、ガスは薄くなった。

 

 

 

 

 

 
30分で避難小屋に戻る。
ザックを背負い、窓明山に向け5時28分、出発する。

 
出発してすぐ、水場があった。ここの方が水量は豊富だ。
ぬかるんだ石の路を下る。

 
20分分程して路がトラバースになると正面が開け、窓明山が正面に見える。
手前には、湿原もある。

 
路は尾根沿いになり、東側が開ける。
景色は最高。

 

 
7時ちょうど、湿原を通過する。
三岩岳の湿原より広い。
真ん中あたりに、休憩できる木道がある。

 

 
湿原を抜けると小さなこぶがあり、超えると池塘があった。
そこを超えると正面に窓明山がドーンと見え、最後の登りが始まる。
標高差は100メートル、大したことはない。

 
右手(東側)は、高畑スキー場、その先には七ヶ岳が見える。
緩やかな登り、所々に白いザレを通過する。

 
ふり返ると、三岩岳の北面が見える。
山頂の左(東側)には、山名にもなっている岩が見られる。

 
頂上手前は、平らな草地を歩く。

 
7時28分、窓明山の山頂に到着する。
割れた山名板を手で押さえ、記念撮影する。

 

 

 

 
東側の眺望は抜群。さらに北側に移動し、北側の景色も楽しむ。

 

 
7時50分、山頂を辞す。
広葉樹に囲まれた尾根を下る。
 
途中であの山が見られるはずと、注意しながら歩く。
15分下ったところにそれはあった。
そこだけ樹が低く、乗り越えてカメラを向ける。

 
その山は、会津朝日岳。
その左には、山田さんが苦労して登った丸山岳が見える。(上の写真)

 
高度を下げるにつれ、植生が変わる。

 

 
下山を始め35分、尾根を下りきるとアップダウンの尾根になる。
数分進むと、南に、田代帝釈山が樹々の間から見られた。
樹が多く、写真はうまく撮れなかった。
 
窓明山から約1時間、家向山尾根に到着する。
眺望はなく、木製の名盤だあるだけ。
家向山まで標高差はないものの、ヤブで、今の季節は行く気がしない。

 

 
次の巽沢山までは急な下りから始まる。
山毛欅と大きな樅が多い。
 
40分下り巽沢山に到着。
ここも眺望はない。

 
この先、標高1005メートル付近まで下ると傾斜がさらにきつくなる。
後半にはトラロープが張られた箇所がなん箇所もある。

 
植生は高山から里山の樹木に変わる。
それとともに暑く感じるようになる。
 
巽沢山から40分、10時35分、国道に出る。
登山口には、黄色い標識が立っている。

 

 
国道401号線を桧枝岐方向に進み、予定した窓明けの湯に向かう。
窓明けの湯は、日帰り入浴のみで、食事の提供はない。
入浴料は、県外のひとは600円。施設は新しく、快適だった。

 
汗を流し、汚れた登山着を替え、バス停に向かう。
しかし、バス停について初めて気付く、バスの時間を間違えたことに。
12時28分発は、沼山峠行きだった。
 
そこで思い切ってヒッチハイクに切り替える。
通過する車30台以上。やっと停まってくれた車は、看護師さんだった。
桧枝岐の実家から、勤め先の福島病院に帰るところだと言う。
気持ちよく乗せいていただき、ありがとうございました。
会津高原尾瀬口駅で降ろしてもらい、お礼を言って名刺を渡す。
 
この駅に来たら寄りたいところがある。
駅前の生そば コヒー 軽食、「高原茶屋ふるさと」だ。
前回、七ヶ岳の帰りは、時間がなく、食べられなかった蕎麦を今度こそ食べたい。
電車の時間を1本遅らせてでも寄りたかった。
 
開けたままの店に入ると、「今日は蕎麦がない」と。
がっかり。でも天ぷらうどんを頼む。
切り盛りしているお婆さんはとても気さくな方で、先に食事されていた、これまたご年配のご夫婦と楽しそうに話ししていた。
すると「トマト食べる」と自宅で作ったミニトマトを小皿一杯に盛って、店の客、皆に配る。私のところにも一皿。
そこへ、注文した天ぷらうどんが来る。揚げたての天ぷらが美味しかった。
それを食べ終わらないうちに、次に「白カボチャも美味しいよ」と、これも皆に配ってくれた。
天ぷらうどんを食べ終わらないうちに、コーヒーが来た。
確かメニューには、コーヒーは350円だったと思う。どうも料金を取るつもりは無さそうだ。
 
客で年配のご夫婦は、先生と呼ばれていた。
その先生から、今日はどの山に登って来たかと問われ説明する。
ご本人も山登りをするらしく、山の話題に花が咲く。
 
とても楽しい時間を過ごし、14時14分発、下今市行きの野岩鉄道に乗り込む。

  
 

【編集後記】

  
初秋の山、快適な避難小屋。
南会津の山はすばらしい。
日帰りが可能な山を泊りで歩く。
東京からだと、登山口に着くのが遅いのでしかたないが、
逆に楽しい山登りができることに気付いた。
 
すべての出会いに感謝。

 ( ^^) _旦~~   

トップへ  

Index No.1


> > Index No.2