男鹿高原駅北尾根・県界尾根
バリエーションコース
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アクセス・コースタイム
2022年3月27日(日) 晴れ
電車:京成高砂駅[4:55発]-男鹿高原駅[8:47着]
京成線189円+株主優待券700円+野岩鉄道1000円
徒歩:男鹿高原駅[8:55出]-取付き[9:08着]-
-主尾根[9:40着]-標高1025m[9:55着]-
-標高1060m[10:20着]-ポイント1036[10:55着]-
-県界尾根[11:30着]-標高1110m[11:57着]-
-ポイント1138[12:23着/12:40出]-雨量観測所[13:02着]-
-標高1120m[13:38着]-山王峠[14:15着]-
-国道[14:35着]-男鹿高原駅[15:30着]
電車:男鹿高原駅[16:06発]-高砂駅[20:23着]
野岩鉄道1000円+株主優待券700円+京成線189円
【はじめに】
今回もスノーシューを担いで、男鹿高原駅へと向かう。
選んだコースは、駅を降りた正面の尾根。これを「男鹿高原駅北尾根」と命名し、県界尾根まで詰めたら、東に山王峠まで歩く計画だ。
朝、家を出たとき、「もう寒くない」と感じた。
春がもうそこまで来ている。
はたして山には雪があるのだろうか。
東武線、春日部駅を過ぎたあたりで、東の空はオレンジ色と青グレーのグラデーションに輝く始める。
この配色は、このタイミングででしか見られない、貴重な瞬間だ。
野岩鉄道、湯西川温泉駅はトンネルの中にある。駅を出発するとすぐに五十里湖に掛かる鉄橋を渡る。
前回、2週間前には、湖面は雪と氷で一面真っ白だった。
それが今朝は、いつもの湖面に戻っていた。山も、もう春だ。
3月27日(日)
今回も、男鹿高原駅から出発する。
空は灰色。でもほんの少し、晴れ間が見える。
登る尾根は、駅から北に向かって県界尾根まで伸びる。
標高差は300m弱。末端は駅の正面。
取付きは、駅から少し南に戻り、変電所の前からだ。
路はないので、適当なところから尾根に上る。
春の兆しは雪の量に比例し、落葉の上を歩く方が多い。
まずは枝尾根を北上する。この周辺は松が多い。
さっそく汗ばんできた。
30分で主尾根に乗る。主尾根の東側には雪が多く残っている。
樹木の間から、昔の宿場町、横川の部落や向山、水上山が見渡せる。
主尾根は、風も強かった。
1025メートルの小ピークでも樹々の間から山が見渡せる。
北に七ヶ岳、西に荒海山。
次の1060メートルの小ピークでも山を見渡す。
振り向けば、日光の女峰山から男体山が見えた。
その後も、時々樹々の間から山が望め楽しい。
特に荒海山は、ピークの三角錐がきれいだ。雪の季節にも登ってみたい山だ。
尾根に取付いて1時間50分、ポイント1036に着く。
この辺りは山毛欅が多い。きっと新緑のころは最高だろう。
振り向けは高原山が見えた。
雪が多くなってきたが、潜るほどではないので、スノーシューの出番はない。
11時30分、県界尾根に到着した。
北の七ヶ岳が良く見える。
七ヶ岳の稜線は、山頂から数十メートルの間は雪が付いていない。
急斜面で樹木が少ないからか。
この先は、県界尾根を進む。
緩やかだがアップダウンが多い。
そして雪の面も多くなった。
県界尾根を歩き始めて30分、1110メートルの小ピークに着く。
正面には、今まで見えなかった日留賀岳が、ガスが晴れたら今日始めて見えた。
腐れ雪だが、せっかくなので、ここでスノーシューを装着する。
青空が顔をのぞかせ、暖かい日差しの元、楽しスノーシューハイク。
相変わらず見える荒海山、七ヶ岳がまぶしい。
県界尾根を歩き始め約1時間、三等三角点の石標があるポイント1138に着く。
正面に、ドーンと日留賀岳。その左の男鹿岳は、残念、ガスで見えず。
北には相変わらず七ヶ岳。そして南に日光の連山。西には荒海山。
近くには、白倉山や三依山も望める。
ここで、昼飯にする。今日はぼた餅だ。
ポイント1138を250メートル進むと尾根が二つに別れる。(標高1130)
南東の尾根を下るが、急斜面なので、ここでスノーシューを外す。
雪の急斜面をアイゼンも付けず滑って下る。これも楽しい。
下りきり、すぐの小ピークに、雨量観測の建物があった。
ベンチもあって、ビバークするには、ちょうど良い。
この辺りから雪の面が少なくなる。
一旦下って、次の小ピークは、エスケープルートに考えていた南南東に下る尾根の分岐だ。
山王峠まで歩く時間がなかった場合を想定しルートを考えることも山の楽しみだ。
しかし、まだ13時を少し過ぎたところ。山王峠まで行くことにする。
この先の尾根は狭くなる。そして尾根の正面には、山頂が白い日留賀岳が見える。
山頂だけが白いのも、山の立体感が感じられて良い。
途中、七ヶ岳が見えるポイントがある。
ここからの七ヶ岳は、エベレスト街道から始めてエベレストが見えたような、そんな見え方がする。
手前の低山は茶色く、その先の7つの峰が、まるでネパールの山のようだ。
次の小ピークまでは、露岩が多い。北側の斜面は、岩壁で、かなり下まで切れ落ちている。
1120メートルの小ピークで、尾根を90度曲がる。
この先は急な下り尾根。振り向くと、岩場だった。
その先は、落葉松が多い尾根を辿る。
途中、左(北)から林道が上がってきて合流する。
その先の道祖神に合掌して進むと5分程で山王峠に出る。
14時15分、旧道の山王峠に到着。
県界尾根を2時間45分歩いた。
2021年2月の水上山以来だ。
この峠は、1980年(昭和55年)3月に山王トンネルにその役割を渡した。
その後は、登山者だけの峠となった。
峠からは、昔を懐かしみつつ下る。
すでに40年以上、車が走っていないので、アスファルトは苔むしている。
最後は、エスケープして斜面を下り国道にでる。
14時35分、国道400号に出る。
以前は閉まっていたので、てっきりつぶれていたのかと思っていたドライブインが店を開けていた。
ここから、ゆっくり国道を歩き、15時30分、男鹿高原駅に到着した。
【編集後記】
かってに命名した「男鹿高原駅北尾根」は、山毛欅が迎える美尾根だった。
きっと、新緑や紅葉の時期も楽しませてくれることだろう。
( ^^) _旦~~