笙ノ岩山・松岩

バリエーションコース

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アクセス・コースタイム

202年1月8日(月・祝) 日帰り山行

1/8(月・祝) 晴れ
電車:京成高砂駅[5:19発]-青砥・日本橋・中野乗換え-
   -立川駅[6:41着/6:47発]-青梅駅[7:18着/7:28発]-
   -奥多摩駅[8:12着]
    1,493円
 
バス:奥多摩駅[8:35発]-倉沢バス停[8:55着]
    398円
 
徒歩:倉沢バス停[9:10出]-鹿ネット[9:33着]-
   -ポイント925[10:15着]-露岩下[10:33着]-
   -保安林の看板[11:07着]-鳥屋戸尾根分岐[11:08着]-
   -笙ノ岩山[11:13着(昼飯)11:32出]-松岩ノ頭[11:57着]-
   -松岩手前のコル[12:45着]-松岩[12:50着/13:15出]-
   -松岩手前のコル[13:20着]-桂谷沢[13:28着]-
   -ピンクテープ[13:39着]-川乗林道[13:43着]-
   -百尋ノ滝展望地[13:45着]-細倉橋[14:19着]-
   -川乗橋[14:45着]
 
バス:川乗橋バス停[14:54発]-奥多摩駅[15:09着]
    288円
 
電車:奥多摩駅[15:25発]-青梅駅[16:01着/16:02発]-
    -お茶の水駅[17:21発]-浅草橋駅[17:30着/17:36発]-
    -京成高砂駅[17:52着]
    1,642円
  

【はじめに】

いつもなら東武鉄道の株主優待券で栃木の三依辺りのバリ尾根をスノーシューで歩いているのだが、今年はまだ買っていない。それよりも今年は雪が少なく、アイゼンも必要なさそうだ。
それならどこに行っても同じだろうと考え、何年かぶりに奥多摩の地図を広げた。
「笙ノ岩(しょうのいわ)山」最初は読めなかったので地図にカナをふってある。
 
ネットで調べるとルートは2つある。
その一つ、神庭(かにわ)尾根は人があまり歩いていなそうだ。
そして笙ノ岩山の先に松岩なる岩場があることを見つけた。
ただし、下りのルートが曖昧だ。少々不安だが、植林の中を下っているレコもあることから、なんとかなると決行した。


 

1月8日(月・祝) 晴れ

奥多摩駅から乗ったバスは川乗橋で半数が降りた。
残りの半数乗客は、おそらく終点 東日原迄行き、鷹ノ巣山に登るのだろう。
 
川乗橋の3つ先のバス停 倉沢バス停で一人降りる。
周辺には民家も何もない。あるのは山と橋だけだ。
この橋、昭和34年、今から約60年前に完成したもので、橋下のの高さが東京一高いらしい。
その説明書きが、橋の東側にある。

 

 

 
バスを見送ると橋を渡り、橋のたもとでGPSをセット、腰には熊スプレーをぶら下げる。
 
9時10分出発。
橋のたもと、ガードレールの隙間から入ると踏跡が崖の上へと続いている。

 

 
崖を10メートルほど登るとロックフェンスの上部に出て、尾根に乗る。
その先は、右が杉の植林、左が雑木の尾根を歩く。

 

 
20分程で鹿ネットが場所に出る。ネットの左側をしばらく進む。

 
途中、大きなモミノキがあり、登山の無事を祈る。
 
鹿ネットが終わると、明るい場所、標高は720メートル付近に着く。
右(南東)には川苔山の山頂が見える。
その手前は鳥屋戸尾根だろう。

 

 
露岩が少し点在する箇所を通過すると、右が植林、左が雑木の尾根が続く。

 

 
少しすると林班の壊れた看板があった。
その先は、しばらく暗い植林の中を歩く。

 

 
標高900メートルを過ぎるとアシビが多くなる。
 
植林の尾根を約30分ほど歩くと一旦平坦なところになる。
そこには大きな桜の樹があった。
おそらくここがポイント925だと思う。
取付きから約1時間掛かった。

 
その先、若干狭い尾根を通過すると露岩が現れる。

 
露岩を通過すると明るい美尾根が始まる。
葉が落ちた樹々の間から、石尾根から雲取山方面を望める。
手前にはヨコズス尾根が見える。
ブナの樹もあり、新緑のころは最高だろう。

 

 
標高1000メートルを超えた辺りで、正面に大きな露岩が現れる。
地図にも岩のマークがあるところだ。
その真ん中を直登する。

 

 

 

 
その先は、露岩とアシビの尾根になる。
日差しもあり、良い尾根だ。

 

 

 

 

 

 

 

 
標高1200メートル少し手前辺りで保安林の看板があった。
鳥屋尾根との分岐は、もうすぐだ。

 
保安林の看板から3分ほど登ると、11時8分、鳥屋戸尾根の分岐に到着する。
右(東側)は植林、左(西側)が雑木林だ。
赤杭と手製の川乗橋バス停を示す看板がある。
バス停へ下りは踏跡もはっきりしている。
鳥屋戸尾根は、蕎麦粒山へのルートになっているから、登る人も多いのだろう。

 

 

 

 
分岐から平坦な尾根を進む。
正面(北側)には、薄っすら笙ノ岩山の山頂が見える。

 

 
11時15分、笙ノ岩山 1254.8メートルの山頂に到着。
山頂は広く、山名板と三等三角点の石標がある。
眺望は東側の植林を除けば、樹々の間から、石尾根の六ッ石山、鷹ノ巣山、七ッ石山、そして西には雲取山が見える。
北西には長沢背陵が見渡せる。

 

 

 

 
山頂は風もあり、また寒気が日本列島に南下している影響で気温はマイナス5度だった。
ダウンを着込んでお昼にする。
 
11時32分、出発する。
風もあり、雨具を来て出発する。
少し下ると、松の多い平坦な尾根になる。
正面右側には川苔山の山稜が、左には長沢背陵から雲取山への尾根が見渡せる。

 
川苔山がスッキリ見られる。

 
塩地ノ頭には山名板もなく、地形からここがポイントだと推測する。

 
塩地ノ頭からは少し下る。
笙ノ岩山の山頂から20分程で尾根は広がり、地図のとおり二重尾根になる。
ここを地図を信じて左に進路をとる。

 
するとほどなく看板があった。
あっけなく松岩ノ頭 1268メートルの頂に到着。

 

 
ピークから蕎麦粒山が見える。
写真を撮り、すぐに引き返し分岐に戻る。
分岐の下部には巻道があった。

 
二重尾根の東の尾根に乗るとすぐ、トラロープが掛かっていた。
登山道ではないとの警告である。

 

 
ここからは、完全なバリエーションになるので、コンパスと地図を注視する
 
150メートルほどは平坦の広い尾根を進む。踏跡はない。

 
標高1260メートル付近で南東の尾根を下るため、コンパスでルートを見極める。
 
少しすると急な下りが始まる。

 
平坦からの下りが難しい。
コンパスでしっかり方向を見極め、周囲を見ながら下り始める。
下りながら、頻繁に地図を見直し、下っている方向が合っているか確認する。

 
下り始めて20分ほどすると東が開けた岩の上着く。
標高は1110メートル付近だ。
正面に川苔山が見える。

 

 
参考にしたホームページの主宰は、ここで引き返したらしい。
自分もこの先を進むか少し考えたが、松岩まで行ってみたく、引き返すことも覚悟してさらに下ることにする。
 
かなり急は尾根を岩や樹に掴まりながら下る。

 
岩場を下って振り返る。

 
下ると小さなコブを超える。
岩場で、林業で使ったワイヤーロープが残っている。

 

 
コブから先は、露岩がある狭い尾根になる。

 
その先のコルに着く。
コルの左(北)の斜面に作業道が、右(南)には林業の踏跡ある。
おそらく左(北)の作業道を下れば沢に出て、沢に沿って下れば林道に出られるのではないか。
それなら、登り返すこともない。

 
コルの先は岩場だ。

 

 
少し登ると10メートルほどの露岩がある。
そこを直登する。
階段状なので、三点確保を守れば難なくクリアできる。

 

 

 
上がった所は眺望が良かった。
ここは最端部でない。尾根が東に続いている。

 
狭い尾根を進み、松岩の最端部に達した。
念のためGPSでも確認する。
眺望は無いので引き返し、露岩の上に戻る。

 

 
露岩の上部に戻り、ここで大休止する。
東に川苔山、南に御岳山方面が見える
そして雪をまとった富士山が見えた。
北面の樹木が風を防いでくれ、冬でも日差しが暖かい。
昼飯のパンをかじる。

 

 

 

 
直登した露岩は右手(北側)に回り込むと巻道があった。
そこを下ってコルに戻る。
コルから北面の作業道を下る。

 

 

 
60メートルほど九十九に下ると、徐々に沢の音が大きくなる。
数分して沢にでる。そこには丸太の橋がある。
そしてその先、左岸に道がある。

 

 

 
水平歩道だ。
奥多摩には、このような道がある。
ただし、歩く人(鹿)も少なく、季節がら落葉が多く踏跡は不明瞭だ。
不明瞭だけではない。落葉に隠れ浮石や隙間があったりする。
間違ってスリップすると、沢に向かって急斜面を数十メートル落ち、這い上がるのに苦労するだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 
途中で見えた松岩のピーク。樹木が多く、鋭さはない。

 

 

 

 

 

 

 
スリルある水平歩道は楽しかった。
崩れた箇所には丸太の橋が掛かっていて、よく整備されていた。
15分ほどしたとき、ピンクテープを発見する。
そこを沢に向かって3メートルほど下ると、また丸太の橋が現れる。

 

 
少し長い丸太の橋を進むと、下に林道が見えた。
やっと川乗林道に出られる。

 

 

 
林道から、登り口を見る。ピンクテープが目印だ。
そして見上げると、少し長い丸太の橋が見られる。
かなりの斜面に架台を作っていることが分かる。

 

 
さあ、これから長い林道歩きだ。
バスの時間を考えるとコースタイム通り歩いていては間に合わない。
小走りに歩く。

 

 
林道を10分ほど歩くと、百尋ノ滝が眺められる展望地があったのでここで写真を撮る。

 

 
展望地の先のカーブに作業小屋があった。
参考にしたホームページの主宰が下ってきた場所だ。
小屋から見上げると、植林地に道がしっかりついている。

 
林道を4分の1ほど歩いたあたりにあるヘヤピンカーブ。
エスケープができないかと探すと踏跡があった。

 
踏跡を下ると山葵田があった。

 

 
エスケープを下りきると山葵田の小屋があった。
小さなログハウス、カッコいい。

 
次のヘヤピンカーブもエスケープする。
エスケープした箇所が、川苔山の登山口、細倉橋だ。

 
案内板の他、水力発電小屋があって、発電量がデジタル表示される仕組みだ。

 

 
次の竜王橋を渡ると林道は右岸に変わる。
小走りで歩くのは膝に負担が大きい。
 
残り4分の1ぐらいになったところで、谷に遊歩道らしきものが見えた。
よく見るとそれは水道管工事の仮設足場だった。

 
ゴールの川乗橋の少し手前のカーブに登山口があった。
鳥屋戸尾根の入口、つまり蕎麦粒山の登山口だ。

 

 
14時45分、ゲートが見えてきた。

 
バス停には、先着の登山者3人がいた。
14時54分発のバスに間に合った。

 

 

【編集後記】


2024年正月、能登の地震、羽田空港での飛行機衝突炎上事故など暗いニュースから始まった。
ことしはどんな年になるのだろう。
 
でも、年始一回目の山行は、楽しいバリエーションコースだった。
 
 ( ^^) _旦~~

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