白倉山・持丸山

バリエーションコース

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アクセス・コースタイム

202年1月31日(水) 日帰り山行

1/31(水) 晴れ
電車:京成高砂駅[4:55発]-関屋・南栗橋・下今市乗換え-
   -新藤原駅[8:09着/8:17発]-中三依温泉駅[8:37着]
    京成157円+株主優待券780円+野岩鉄道740円
 
徒歩:中三依温泉駅[8:50出]-取付き[9:05着]-
   -ポイント831[10:03着]-白倉山[10:55着/11:05出]-
   -ポイント1104[11:55着]-コル[12:03着]-
   -ポイント1240[12:37着/12:45出]-コル[13:06着]-
   -鉄塔[13:18着]-ポイント1312[13:55着]-
   -持丸山[14:40着/14:50出]-林道[15:57着]-
   -滝見橋[16:20着]-持丸橋[16:45着]-
   -中三依温泉駅[17:31着]
 
電車:中三依温泉駅[18:20発]-鬼怒川温泉駅[18:53着/19:35発]-
    -下今市・南栗橋・押上駅乗換え-
    -京成高砂駅[22:45着]
    野岩鉄道740円+株主優待券780円
  

【はじめに】

今年は、例年より積雪が少なく、スキー場のオープンも2週間遅れだったとニュースに流れていた。
それが1月下旬になって大寒波が日本海に居座り、地震の被害を受けた能登半島をはじめ東北、北海道にドカ雪を降らせた。
暗いニュースではあるが、自分には山の雪が気になって仕方がない。
 
今年も正月になって、金券ショップで東武鉄道の株主優待券を購入した。
昨年は2枚余らせ大損だったから、今年は早めに使うことにした。
そこでまだ登っていない栃木県は三依地区の白倉山に行った。
白倉山は、この近くにもう一つある。
那須塩原に抜ける尾頭峠の近くの白倉山は、2020年11月と2021年6月の2回登っている。
今回登る白倉山は栃木100山の持丸山と尾根つづきにある。

 

10月11日(金) 晴れ

地元の駅をいつもの始発に乗って、株主優待券で行ける東武鉄道の一番遠い新藤原駅まで行く。
そこから第三セクター路線の野岩鉄道に乗換える。
特急は使わない主義なので、片道3時間半かかる。
ちなみに帰りは接続が悪く4時間以上かかる。

 

 
中三依温泉駅からは、西に芝草山が見える。
駅を出発して国道121号線を10分ほど戻る。
芹沢地区の入口、男鹿川に掛かる芹沢橋を渡り、すぐに芹沢に掛かる橋を渡る。
除雪されていない車道を少し進むと、今回の取付点がある。

 
白倉山から北東に真っすぐ伸びるこの尾根は、最初のポイント831まで急登だが、その後はなだらかな尾根に変わる。
 
取付きから見上げると露岩が多い。積雪は20センチ程度ある。
そして登り始めると雪の斜面は落葉で滑りやすい。
そこで、取付いてすぐにアイゼンを装着する。

 

 
標高200メートル登り、ポイント831を通過すると予想どおりの雪の尾根、ここでスノーシューを取出す。
スノーシューは今期、初だ。

 

 
新雪の上を歩くのは最高に気持ちが良い。
標高が上がるにつれ雪質も粉雪に変わってくる。
なるたけ平坦がところを選んで進む。
 
それにしても動物の足跡が多い。主は鹿や兎だ。
鹿は列をなして歩くからわだちのようになっている。それも縦横無尽、縦横斜めにだ。
次に多いのが兎、前足が大きいからすぐに分かる。

 
そしてやっぱりあった。熊の足跡。
後ろ足が長いからすぐに分かる。
ばったり出遭うことだけは避けたいので、熊鈴は欠かせない。
そして笛。ちょくちょく鳴らす。特に見通しが聞かない所では絶対吹く。
それでも出合ったしまった時には熊スプレー。
実際、噴射したことが無いが、タイミングが難しいらしい。
 
取付きから2時間弱、山頂が見えてきた。

 
10時55分、白倉山 1048.1メートルの山頂に到着。
山頂は広く樹木が多い。

 
葉の落ちた樹々の間から、ひときわ目を引くのが荒海山だ。
頭が白く、その下は黒い。斜面がきつく雪が流れ落ちるからだろう。
その下、奥に真っ白い稜線が見える。会津駒だろうか。

 
東には日留賀岳の細長い山頂が見える。
そして南東には高原山、山麓にスキー場のゲレンデが見える。

 

 
登頂を祝して赤飯のおにぎりを食べる
山頂に、三角点の石標が、かろうじて雪から頭だけを出していた。

 
次は持丸山に向かう。
途中、いくつもの小ピークを超えなければならない長いコースだ。
一旦下ると緩いアップダウンの尾根が続く。
南側には大きな雪庇ができている。積雪は多い所で60センチくらいある。

 
今日は晴れて天気が良いだけではなく、風もまったく無い最高の登山日和だ。
静まりかえった山の中、独り占めの雪原をスノーシューで歩く。
うれしくてたまらない。

 

 
快適なスノーシューハイクだが、意外と時間がかかる。
ポイント1104には、白倉山から50分掛かってしまった。
持丸山までの4分の1に、50分もかかると計算が狂ってく。
野岩鉄道は、昨年のダイヤ改正で列車の本数が減り、特に夕方の便が少ない。
16時15分発を逃すと次は18時20分の最終列車までない。
 
考えた結果、18時の列車に乗ることにし、安全登山に徹することにする。

 
ポイント1104から持丸山が視界に入る。

 
緩やかに下って1070メートルのコルに着く。
ここから標高170メートルの登りが始まる。

 
傾斜もきつく、スノーシューで登れるか心配したが、ヒールアップして、かつジグザグに登れば、滑りながらもなんとか登れた。

 
あえぎながら急登を約30分掛かって登りきり、ポイント1240の小ピークまで来た。
ここで12時を回ったもで、腹ごしらえに2つ目のおにぎりでお腹を満たす。

 

 
次のポイント1312までの中間に1120メートルのコルがある。
このコルまでの斜面が急だった。
スノーシューでスキーのように滑りながら下った。

 

 
コルの先には鉄塔がある。
持丸山から下る尾根にある鉄塔とつながっている。

 
鉄塔からは荒海山がきれいに見える。
荒海山の右手には七ヶ岳の白い稜線も見える。
なかなか良い景色、冬山ならでは景色を堪能する。

 

 
鉄塔の先に急登があるが、そこを50メートルほどクリアすれば傾斜はゆるくなる。
 
ポイント1312には14時少し前に着いた。
持丸山まであと少しだ。

 
この小ピークでは、樹々の間から南と西の山が、見られる。
南には、日光の女峰山と男体山。
西には荒海山の尾根つづきの田代帝釈山の白い稜線がきれいだ。

 

 
この先、一旦下り、最後の90メートルを登り返す。
途中、2つのコブを超えるとほぼ平坦になり、山頂は近付く。

 

 

 

 

 
14時40分 持丸山 1365.5メートルの山頂に到着。
2019年2月につづき2回目の登頂だ。

 

 
さっきから見えていた田代帝釈山が、午後の陽に照らされ輝いている。
そして荒海山も鋭い山頂がきれいだ。

 

 

 
ここで3回目の昼食、カレーパンを食べる。
 
ここから先は下りのみ、トレースもなく、路は見えないのでコンパスを正確に合わせる。
 
下り始めるとピンクテープが目に入る。それも20メートル間隔につけられている。
少々興ざめだ。そしてこれを当てにすると痛い目に遭うので信用はしない。
 
下り始めると5年前の記憶が蘇ってきた。

 
標高100メートルほどやせ尾根を下る。
尾根の東側には大きな雪庇が張り出しているが、灌木が多いので雪庇の上を歩く。

 

 
標高1300メートル付近で北東の尾根に曲がる。
注意して歩いていると、やはりここにもピンクテープがたくさんあった。

 
そこから150メートル下の分岐まで、急な斜面をスノーシューのまま、滑りながら下る。
粉雪だから気持ちよく滑れる。

 
標高1150目の付近の2つ目の分岐も見覚えがある。
5年前に途中敗退した場所だ。
ここにもピンクテープがあった。
 
下る尾根の正面には、日留賀岳が見える。
暗くなった谷間に、正面に日差しを受けた日留賀岳がとてもきれいだ。

 

 
鉄塔を通過すると沢に下る分岐がある。
トレースはないが、勘で見つける。

 
斜面を沢に向かって下る。ジグザグの路はほぼ雪に埋まっているがスノーシューなら楽勝だ。
無雪期には沢の中がルートだが歩き難いため、今回沢には下りきらず、雪の斜面を林道まで進む。

 
沢の合流点の少し手前で林道に乗る。
でも林道の崩壊でまた、一旦沢に下り、100メートルほど行ったところで林道に上がる。
これは5年前と変わっていない。
この先、持丸橋まで林道歩きが続く。

 

 

 
中間地点の滝見橋を渡り、林道入口付近の崩壊地手前までスノーシューのまま進んだ。
その先は、猟師がつけたワカンのトレースを借りて歩く。

 
持丸橋からは舗装道を1時間弱歩き、駅には17時半ごろ着いた。
日が暮れる直前だ。
自販機で暖かい飲み物を買おうとしたが、自販機自体がなかった。
 
18時20分発の列車はリバティ会津だ。
この列車は浅草まで行くが、鬼怒川温泉駅までは特急料金が要らない。
今回、鬼怒川温泉駅まで行き、接続の下今市行きが来るまでの30分、駅前の足湯を使った。
ただし、温泉の循環が終わっていて、ぬるい足湯だった。
それでも冷たくなった手足には天国のようだ。
 
すっかり暗くなった車窓を眺めながら、いつしか夢の中にすいこまれ、気付くと押上駅だった。

【編集後記】


今期、初のスノーシュー山行だった。
標高は高くなくても、充実した時間を楽しめた。
次はどこに行こうか。それを考えるのも楽しみだ。
 
 ( ^^) _旦~~

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