八海山
一般コース
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アクセス・コースタイム
202年10月11日(金) 晴れ
電車:京成高砂駅[16:42発]=浅草駅[17:01着/17:08発]=
=上野駅[17:15着/17:31発]=高崎駅[19:25着/19:40発]=
=水上駅[20:45着/20:52発]=五日町駅[22:01着]
ステーションビバーク
京成0円+メトロ178円+JR線4,020円
2024年10月12日(土) 晴れ
タクシー:五日町駅[4:45発]=二合目登山口(駐車場)[5:04着]
タクシー代5,200円
徒歩:二合目登山口(駐車場)[5:25出]-
-三合目(御稲荷様)[6:04着]-沢を渡る[6:24着]-
-四合目(水場分岐)[6:38着]-クサリ始まる[6:50着]-
-松の木[7:04着]-五合目[7:12着]-
-1025mやせ尾根[7:25着]-コブ[7:53着]-
-小段[8:04着]-七合目摩利支天[8:22着/8:25出]-
-コブ[8:28着]-へつり始まり[8:30着]-
-急な沢[8:40着]-小段・避雷針見える[9:08着]-
-クサリ場終わり[9:28着]-千本檜小屋[9:48着/10:00出]-
-地蔵岳[10:12着/10:20出]-不動岳[10:23着/10:27出]-
-迂回路分岐[10:34着]-分岐(月ノ池)[10:53着]-
-新開道分岐[10:58着/11:10出]-クサリ終わり[11:23着]-
-カッパン倉(ポイント1268[12:17着/12:29出]-
-七合目[12:30着]-四合目稲荷清水[12:55着]-
-三合目[13:14着]-林道終点[13:27着]-
-二合目登山口(駐車場)[13:38着]
ヒッチハイク:二合目登山口(駐車場)[13:45発]=高崎駅[16:30着]
電車:高崎駅[16:59発]=上野駅[18:48着/18:56発]=
=浅草駅[19:02着/19:08発]=京成高砂駅[19:29着]
JR線1,980円+メトロ178円+都営・京成線0円
【はじめに】
今年の夏は暑かった。そして、天気はあまり良くなかった。
8月からこの2ヶ月、天候で諦めることが何度かあった。
10月にやっと天気が安定した。
有給を取り、以前から行きたかった八海山へ向かった。
当初、大崎口コースから中ノ岳まで歩く計画をした。
だが自分の体力とコースタイム長さを考え諦めた。
そこで、屏風道から登って新開道で下ることにし、避難小屋で泊まる計画を立てた。
がしかし、実際には計画どおりには行かなかった。
屏風道の途中ですれ違う人は皆、日帰りの装備だ。
(どうも昭文社の地図のコースタイムは、余裕を持ちすぎているようだ。)
登りの間ずっと考え、計画を日帰りに変更した。
さらに、登りの途中で脚の筋肉がパンパンになり、八峰は諦め下山することになる。
しかたない、体力不足は謙虚に受け止め、無理せず八峰は次回登ろう。
新潟の山は、アクセスが良くない。
貧乏山屋にとって、時間とお金が掛かる山域だ。
だから特急券代3,400円を惜しんで普通列車だけで行こうとする。
普通列車だけで行こうとすると、地元駅から5時間掛かる。
そこからさらに、登山口へのバスも接続が良くない。
そこで今回は、前の晩、最終列車で新潟入りして、ステーションビバークすることにした。
これなら高速バスと違って夜もゆっくり眠れる。
と、計画は良かったのだが、予定外の自体が発生するものだ。
五日町の駅に着くと、夜中にホームの屋根工事が始まった。
駅の工事だから、最終列車通過後になるのはしかたないが、なぜ今日なの。
古い木造の屋根の撤去工事は、バリバリ、ゴリゴリと大きな音をたて2時間ほど続いた。
静かになったと思ったら、次は大工さんが板を張る音がして。
結局、工事は3時半ごろまで続いた。
朝5時にタクシーを予約していたので、ほぼ眠れず。
今回も、高速バスで行った大源太山と同じ、睡眠不足で出発することになった。
10月11日(金) 晴れ
地元の駅を夕方5時前に出発し、5時間掛け新潟の五日町駅には夜10時に着いた。
ここは無人駅だが、最終の長岡駅行きとあって勤め帰りの人が8名ぐらい降りた。
最後に列車を降りて、駅の写真など撮り、人がいなくなったところで、ビバークの態勢に入る。
しかし、予期せぬ自体が発生した。
屋根工事は、夜中4時間にも及び、快適なステーションビバークの計画は無残に崩れた。
10月12日(土) 晴れ
携帯の目覚ましで4時に起きる。
外はまだ暗い。
3シーズン用シュラフのおかげで寒くはなかったが寝不足だ。
前日、予約しておいたタクシーが予定より30分も早く来た。
朝食のコンビニ弁当を食べる時間だけ待ってもらい、4時45分に乗り込む。
運転手さんの話しでは、今日は場所は違うが、登山口への送迎予約が3組みもあるそうだ。
みんな考えることは同じ、この天気を待っていたのだ。
タクシーメーターは1分間に25円づつ上がって、登山口に着いた時は5,200円だった。
二合目登山口の駐車場には、5時4分に着いた。
真っ暗だが、すでに車が2台停まっていて、タクシーが帰るとすぐまた2台の車が入ってきた。
今日、このコースは混むかもしれない。
いつもバリエーションルートばかり歩いているから、こんなに車が多いと、少し焦る。
GPSをセットして、すぐに出発する。(5時25分 出発)
道は一旦、屏風沢に降りる。
そこには、増水時用にカゴの渡しがある。
その先は、しばらく杉林の中を進む。
40分ほど進むと杉林は抜ける。
大岩の下に御稲荷様が祀られていた。
ここで最初のお参りをする。
少し進むと八峰が見えてきた。
小さい沢を1つ、涸れた沢を2つ通過すると、6時半前、水量の多い沢に着く。
屏風沢の支流だ。
ここまで1時間掛かった。すこし汗ばんできた。
沢を出発して尾根に乗ると、右手に清滝が見えてきた。
沢から15分ほどで四合目に着く。
右に行けば清滝小屋跡のある水場、コースは左だ。
四合目を通過して10分ほど進むと傾斜がきつくなり、いよいよクサリ場が現れた。
これから山頂直下までクサリの連続だ。
これをクサリ地獄と呼ぶか、クサリ天国と呼ぶかは、人によって変わるだろう。
岩登りの基本、三点支持で登る。
腕の筋肉は少ないほうだ。パンパンにならないよう、脚で登るようにする。
5、6分で通過すると見晴の良いところに出る。
振り向けば、六日町の市街が見える。
その左奥は、苗場山だろう。
その先もクサリ場は続く。
ここはまだ、傾斜が緩いほうだ。
見上げると屏風岩が見える。
7時を過ぎ、大きな松の樹に着く。
この辺りで標高は900メートル、まだ3分の1しか登っていない。
その先にも松が見える。
そこが五合目だ。
さらに岩場が続く。
左右にはきれいな岩の斜面が広がっている。
クサリを攀じると標高1025メートルのやせ尾根に着く。
正面、松の木の下に赤いザックの先縦者が見える。
あの先が、クサリ場前半の核心部だ。
途中、左手に細い滝が見える。
振り返れば、いつも絶景だ。
8時少し前、旭が当たるコブに出る。
振り向けば巻機山から金城山の稜線が見える。
正面には、急な岩場が見える。
8時少し過ぎて標高1225メートルの小段に着く。
クサリ場はまだまだ続く。
8時20分過ぎ、七合目の摩利支天に着く。
右手には摩利支天の神様が祀られている。
その頭上には八峰が迫って見える。
七合目を過ぎ尾根を進むとコブに出る。右手に細い滝が見える。
清滝の上部にあたる。
8時半、へつりの看板がある。
ここから、へつりが始まる。
100メートルぐらいだが、足場が悪いだけで危険ではない。
しかし、天候が悪くなると、一変するだろう。
10分ほどでへつりを通過すると、今度は沢にルートが続いている。
雨だったら怖そうだ。
少し登るとルートは右の尾根に乗る。
その先は、クサリの連続だ。
クサリ場核心部の後半だ。
9時10分少し前、小段に出る。ここから小屋の避雷針見える。
(右の稜線の真ん中あたりに小さい針みたいのが避雷針だ。)
岩場とクサリは続く。
9時半少し前、ついにクサリ場を抜ける。
コースの向こうには千本檜小屋が見える。
小屋の右には八峰が連なっている。
このころ、右足に違和感を感じる。つる前の症状だ。
体力不足だな。睡眠不足だけでは、ない。
ここでいっきにスピードが落ちる。
今までのルートに比べると平坦に思える尾根。
9時48分、千本檜小屋に到着。
このころ、すでに脚がつり始めている。
小屋の先には、越後駒ヶ岳がドーン。
だが、今日は山頂がガスで隠れている。
左奥は、浅草岳だろうか。
小屋の裏のベンチには、ロープウェーで登ってきた登山者でにぎわっていた。
みんなヘルメットに小さなザックだけの装備。
八峰を登るために来た様子だ。
ここで脚の回復を期待し少し休憩する。
ここで八峰を登るか否か考えた。
みんなが皆、ヘルメットしているとは想像していなかった。
もしヘルメットをしないで怪我でもしたら、避難の的になるだろう。
まして、つりそうな脚では無理だと判断、不動岳まで登ることにする。
10時に出発する。
少し登ると、薬師岳と大崎口コースの稜線が見える。
屏風道を見下ろす。
分岐からクサリ場を10メートルほど登ると狭い尾根にでる。
10時14分、地蔵岳 山頂に到着。
良い景色だ!!!
不動岳に向かう。
10時20分、不動岳 山頂に到着。
八峰に向かう登山者が羨ましい。
その先に続く八峰の岩稜。
登ってきた屏風道が見える。
最初に登った修験道は大変だっただろうなあ。
10時半、下山開始。
迂回路の分岐までクサリ場を下り、迂回路に進む。
しかし、この迂回路もヤマレコの記録のとおり道が良くない。
怖くはないが、狭い。そしてクサリ場も数箇所ある。
分岐から20分ほどで中間の分岐に着く。
付近に月ノ池があるらしいが見つけられなかった。
さらに10分弱で、新開道分岐に着く。
ここからいよいよ長い下りが始まる。
ここでお昼にする。コンビニおにぎりを2つ食べる。
その間、トレラン風の登山者が下って行った。
11時10分、下山開始。
最初から、岩の急斜面。それもクサリなし。2箇所もそうだった。
13分ほどしてクサリ場を抜ける。
振り向けば八峰!! 岩の上に何人もの人がいる。
右手は入道岳だ。この先は中ノ岳に続く。今度、行ってみよう。
尾根をひたすら下る。
赤トンボがたくさん飛んでいた。
秋だなあ。
下り始めて1時間10分、カッパン倉(ポイント1268)に着く。
ここで八峰も見納めと思い写真を撮る。
左下には、屏風岩も見える。
カッパン倉を下ると、すぐに七合目の標識があった。
ここで、登りの時に追い抜かれた方と一緒になる。
挨拶をして、山の話をしながら一緒に下る。
でもこの方、登りも、そして下りもめっぽう早い。
お話をしたく、ペースをあげて付いて行く。
下り始めて1時間45分、四合目の稲荷清水を通過する。
ご一緒していただいた方のお名前を聞いた。
群馬の山越さん、群馬県山岳連盟の役員さんでした。
昔は白根三山を日帰りしたという強者でした。
どおりで足が速いはずだ。
下りながら、話しながら、ブナの森を下る。
山越さんから、最寄り駅まで送ってあげると言ってもらう。
もちろん、喜んで。
三合目を通過。駐車場までもうすぐだ。
その後、杉林を通過し、林道終点に出る。
もうすぐだ。
13時38分、二合目登山口(駐車場)に到着。
駐車場はもう満杯で、入口道路の路肩にも数台停まっていた。
やはり人気のコースだ。
ヒッチハイクさせていただいた山越さん、ありがとうございました。
【編集後記】
2年前の10月、平ヶ岳を登ったときのことだ。
奥只見経由で浦佐に向かう途中、
『新潟の山、いいなあ』と思って以来、八海山は登りたかった山だ。
それが叶って良かった。
次は、駒と中を狙おう。その次は、荒沢を。
しかし、山越さん、すごい方だ。
( ^^) _旦~~