丸山(鬼怒川)

バリエーションコース

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アクセス・コースタイム

2024年12月8日(日) 晴れ
電車:京成高砂駅[4:55発]-関屋・南栗橋・下今市乗換え-
   -鬼怒川公園駅[8:04着]
    京成157円+株主優待券780円
 
徒歩:鬼怒川公園駅[8:55出]-尾根取付[9:03着]-
   -尾根に乗る[9:25着/9:30出]-
   -鉄塔[9:33着]-コブ[9:53着]-
   -ロープウェイ山頂駅[10:05着/10:10出]-
   -一本杉[10:27着]-丸山[10:42着/10:53出]-
   -ポイント905[10:18着]-
   -ポイント893.8[11:57着]-
   -ポイント888[12:34着]-
   -ポイント738[13:34着/13:45出]-
   -林道[14:10着/14:15出]-浜子橋[14:35着]-
   -龍王峡遊歩道入口[14:48着]-むささび橋[15:23着]-
   -駅近道分岐[15:32着]-龍王峡駅[1539:着]
電車:龍王峡駅[15:52発]-新藤原駅[15:54着/16:03発]-
   -押上駅[19:28着/19:33発]-京成高砂駅[19:41着]
    野岩鉄道200円+株主優待券780円+定期

【はじめに】

東武線 栃木駅で日光行きに乗り換えると、田んぼ越しに日光の山々が見られるポイントがいくつかある。
雪を被って冬山に変わった男体山、女峰山が青空に下に見られる。
しかしその向こう、会津側はには暗い雪雲が見えている。
10年に一度の寒波がちょうど到来していて、大雪警報が各地に発令されている。
 
手前の低山は、赤や黄色の紅葉をまだ少し残してくれている。
刈入れが終わった田んぼの土が霜柱で白い。

 
東の空から登る太陽は、今日は雪雲に遮られ、7時を過ぎてから顔を出した。
すると途端に、山も、田んぼも民家も、みんないっぺんに輝きだした。

 
 

12月7日(日) 晴れ

8時過ぎ、鬼怒川公園に着く。
閑散とした無人駅に降りる人は少ない。

 
さっきまでの青空はなくなり、灰色の空から細かい雪が降ってきた。
やはり会津の影響か。

 
尾根の取付きまで舗装道を歩く。
しかしここで駅のトイレに忘れ物をしたことに気付き戻る。
早めに気付いてよかったが、ここで30分間ロスした。

 
小雪がちらつく中、改めて鬼怒川公園駅を8時55分に出発する。
鬼怒川橋を渡り、国道121号線を北に歩く。
金華沢の手前が今回登る尾根の末端だ。
石積み擁壁の端に東電の巡視路を示す黄色い杭が立っている。

 
9時少し過ぎ、山に入る。
杉林の中、トラバース気味に岩がゴロゴロある道を進む。
150メートルほど行ったところから、道は直登に変わる。
落葉で踏跡が分かり難い。

 

 

 
9時25分、尾根に乗る。
人工的な石垣で平になった所で一本取る。
杉林を抜けたせいか雪が一段と強くなってきた。
雨具を来て出発する。

 

 
石の多い尾根を歩く。

 
少しすると鉄塔が見えてくる。
通常、鉄塔の周辺からは景色が見られるが、今日は雪で見られず。

 

 

 
きれいな林、少しすると石が多くなる。
この先は、右が杉林、左が葉が落ちた広葉樹林だ。

 
15分ほどして杉林がなくなると尾根はゆるやかになる。
落葉は薄っすら雪に覆われ、プチ冬山の気分にしたる。

 
広葉樹の林になる。
雪は相変わらず降っている。落葉はみんな白い。
 
5分ほどして小さなコブを超えると階段が見えてきた。

 
さらにその上に鉄塔と機械室らしきものが見えた。
ロープウェイの機械かと思って階段を登って行く。

 
近付いて分った、下から見えた鉄塔と建物はソフトバンクの電波塔だった。
そしてロープウェイ駅は、左(東)の斜面にあって、観光客の声がした。

 

 
電波塔を回り込んで登ると、コンクリート舗装された歩道があり、右に赤い鳥居がある。
温泉神社だ。
ハート形の龍が今風だ。
登山の無事、家族の無事を祈る。

 

 

 

 

 
一本杉に向かって遊歩道を進む。
雪は小止みになり、少し青空が見えた。

 
道幅の広い遊歩道はさっきまでのバリ路と違い歩きやすい。
それにもまして今日降った雪が、薄っすら積もり、きれいな白い絨毯に見える。
その上を歩くとキュキュと音がする。
これも、この時期、山に来ないと味わえないことだ。

 

 
丸太の階段は所々崩れているが、それがかえって山道らしくいい。
コンクリートで固められていたらがっかりだ。

 
遊歩道にしては、登りが多い。
温泉神社から20分ほど歩くと丸山山頂直下の分岐に着く。
木製の看板があり、左が「一本杉」、右は「行き止まり」と書かれている。
丸山の山頂は、その真ん中の尾根を直登すると簡単だが、ここは、一本杉を見物に行くことにする。

 

 
落葉で埋め尽くされた道を歩くのは気持ちが良い。
トラバース道を進むとすぐに東屋が見えてくる。
中のベンチにまで雪が積もっている。
よほど横殴りの雪だったのだろうか。

 

 
一本杉はどれかと見回すと、尾根の左(東)側に看板があった。
まわりの樹木と同じくらいの高さだったから、あまり目立たなかった。

 
ここから丸山山頂に向かい、尾根を北に進む。
落葉と露岩とブナやクヌギ、カエデなどの幹が、全てうっすらと雪を被り、まるでクリスマスケーキの様だ。
これで日差しが差して来たら、イルミネーションだ。

 

 

 
10分ほどで丸山の手前のピークに着く。
さらに5分で丸山山頂が見えてくる。

 
10時42分、丸山 852メートルの山頂に着く。
看板はない。三角点の石標がある。
恒例になった山頂での赤飯おにぎりで労をねぎらう。

 

 

 
天候は変わらず、日差しはない。
雪は小降りに変わった。
葉が落ちた樹々の間から高原山が少しだけ見える。
西には月山の尾根が見える。
 
次のポイント905に向け尾根を北に下る。
少し急な斜面に落葉が敷かれ、木の根があるのを隠すから、危ない。
地面に足を置いた瞬間まで、それは分らない。
勘を頼りに根っこでは無さそうな所にスタンスを置くが、たまに外す。
ここで2回スリーブして尻餅をついた。

 

 
下りきると、今度は林道を進む。
車が通らなくなって久しいのか、道には石が転がっていて、車でなくても歩き難い。

 

 
途中、カーブミラーや退避所の道路標識があり、昔は車の通行があったかと思うと少しさみしい。

 
200メートルほど林道を進むと保安林の看板がある。
ポイント905の南端だ。ここから尾根を登る。

 


 

 
11時18分、ポイント905に到着。
看板も石標もない。
気温が下がってきたのか、指先が冷たい。

 
ポイント905からは、北東の斜面を下り、また林道に出る。

 

 
林道には、サビたゲートと林道の行き先を示す標識があった。
標識には「行き止まり」と書かれていた。
ここは林道の分岐点、左は尾根の西、恋路沢に下るようだ。
右は標識だと行き止まりだ。

 

 

 

 
進むべきルートの主尾根は、その林道の真ん中にある。
しかし林道を作るため削られ取付き難い。
地図を見ると、尾根伝いに歩いても、また林道に戻るようなので、左の林道を進む。

 
100メートルほど進むと尾根に登りやすい所を見つけた。
林道を絡むのは、ここが最後だ。
あとはずっと尾根伝いだ。
アップダウンの尾根を進む。

 

 

 

 
11時57分、ポイント893.8に到着。
ここには三等三角点の石標がある。
その他、山名看板などは見当たらない。
この頃、晴れ間が見えた。日差しが眩しいくらいだ。
しかし、すぐに雲に遮られてしまった。

 

 

 
その先はブナの林、冬の低山らしい尾根を進む。
小さなアップダウンも気にならない。

 

 

 


 

 

 

 

 
降ったばかりの雪が枝に残り、まるで桜が咲いたようだ。
鹿の食害も多い。

 

 
途中、苔むした小ピークがあった。

 
12時34分、ポイント888に到着。
石標は見当たらない。
細長いピークで、ピークらしくない。

 


 

 
ゆるやかに下ると、尾根は右が切れ落ちた所を通過する。
左は落葉の茶色、尾根の上は苔の緑、そして右に切れ落ちた斜面は雪で白い。
その先も狭い尾根が続く。

 

 

 

 

 

 

 
12時55分、標高850メートル付近、尾根は広がり、ここで北東に下る箇所だ。
ルートを見極めるためコンパスと地図で確認する。
そして自分のコンパスを信じ下り始める。

 
下りきると、小さなアップダウンの尾根が続く。
このころ空が明るくなり、東に高原山、西に月山も樹々の間から見られた。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
13時25分、最後のポイント738の手前の小ピークに着く。
露岩が苔むした感じが良い。

 

 

 

 

 
13時34分、ポイント738に到着。
丸山からの北尾根、最後のポイントだ。
ピークは広く、樹々の間から川治温泉のホテルなどが見える。
ピークには石標も山名板もない。
雪がまだ少し舞っている。樹々は北の面にだけ雪を着け、とてもきれいだ。
ここで2回目のお昼にする。

 

 

 
ここから林道に下るのだが、地図だとどこも等高線が詰まっている。
少し戻って西に下る斜面なら、まだマシのようだ。
下りきると林道のトンネルが目標だ。
とは言え、決して緩やかではない。

 
尾根を少し戻り、尾根らしきところを下り始める。
急斜面で滑りやすい土なので、横向きになってスキーの二の字のように下る。
3分の1ほど下ったところで、尾根は露岩の崖になった。
しかたなく、右の沢状の斜面に移動し下りる。
これが正解だった。尾根にこだわっていたら、ロッククライミングをすることになっただろう。

 

 

 
露岩の下に戻り、さらに斜面を下る。
20分程すると、下に灰色の線が見えてきた。林道だ。
思っていたより早く下れてた。

 
林道に近付くと、驚いたことに狙っていたトンネルのすぐ脇だった。
このトンネルはヤマレコの記録で見た覚えがある。

 
14時10分、林道に到着。
土に埋まりながら斜面を下ってきたので、靴もスパッツも泥だらけ。
そこで沢に降りて洗った。

 
トンネルは2つあって、かなり古そうだ。
コンクリート部分はひび割れ、ひび割れを調査したマーキングがいたるところにあった。
栃木県も、こんな山奥のトンネルの補修工事に予算をかけるのは大変だろう。
調査までしても、工事実施までは、まだ先だろう。

 

 

 

 
この先、川治温泉駅に向かうか、龍王峡駅に向かうか考えた。
歩行距離は川治温泉駅の方が短い。
時刻表を確認すると、次の列車は15時45分発。
あと1時間半ある。
それならと龍王峡の観光もできて、電車賃も節約できる龍王峡駅に向かうことにする。

 
林道は鬼怒川の手間で90度に曲がる所がある。その先、道路は遠回りして川まで標高を下げる。
そこで誰もが考えるショートカット。
見つけました、ピンクテープ。
それに沿って下り、鬼怒川にかかる吊橋「浜子橋」に着く。(橋は木辺に高島屋の高の字)

 

 

 
吊橋は車も通れる広さだが床グレーチングでできているので高所恐怖症の方は真ん中のベニア板が敷かれたところを歩くと良い。

 

 

 
橋を渡ると、少し朽ちた遊歩道があり、ショートカットで登ることができる。
登りきったところが発電所の入口で、且つ龍王峡の入口でもあるようだ。
舗装道を進めば国道に合流できる。

 

 

 

 
龍王峡も、すでに紅葉は終わり、人もいない。
さみしい遊歩道を進む。
石の道や木の橋などが楽しい。列車の時間が迫っており、とにかく急ぎ足で進む。
途中、「かめ穴」や「兎はね」など奇岩があるも、よく見ることなく先を急ぐ。

 


 

 

 

 
観光案内板には、駅まで1.7キロと書いてあった。
時間的には間に合いそうだが、はたしてこの距離が正しいのか不安がある。
 
中間点の「むささび橋」のたもとには、売店らしき建物があるも冬季閉鎖だ。

 

 

 
さらに進むと「駅への近道」の看板を見つけた。
「虹見橋」は次の機会に。近道を進む。

 
杉林を抜けると、龍王峡駅のホームが見えた。
このままホームに行けると思いきや、道はトンネルの上を通り、沢を渡り、駅の東側、国道に回り込む。

 

 
ホームが見えてから、長く感じた。
国道に出ると駅前は駐車場になっていて、土産物店や食堂がある。
この沿線のなかでは一番の賑わいかもしれない。
駅は、その脇の小さな建物で看板だけが大きかった。

 

 
15時39分、龍王峡駅に到着。
休日だったから、改札にはパートの女性がいた。
株主優待券があるから、新藤原駅まで200円を払う。

 
だれもいないホームで汗ばんだ下着を着替える。
だれもいないと思いきや、上の駐車場からホームを見ていた人がいた。

 

【編集後記】

 
冬の低山も楽しい。
ただし、コンパスと地図が必要なコースでなければ面白くない。
 
 ( ^^) _旦~~

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