山行記録 2015年 No.12
9月5日(土) 日帰り山行

佐野 大鳥屋山 敗退 低山
 

アクセス・コースタイム
 
9/5(土)
電車:高砂駅[6:06発]−館林駅[7:42着]−葛生駅[8:20着](1,098円)
バス:市営バス車庫前[8:35発]−五丈の滝入口[8:59着](一日乗車券600円)

徒歩:五丈の滝入口バス停[9:05出]−駐車場[9:15]−林道終点[9:45]−
    −(登山道に入ってすぐ、引き返す)−
    −五丈の滝入口バス停[10:30頃]−(バス停前の商店で話し込む)−
バス:[12:00頃](時間が早いがバスに乗り、終点「木浦原」まで行き、
     「市営バス車庫前」に戻る)−市営バス車庫前[13:00着]−
電車:葛生駅[13:57発]−高砂駅[16:40着](1,098円)
 

 
今年7月、東武館林駅で乗換えのホームを間違えたため行けなかった「大鳥屋山」「
岳ノ山」行きをリベンジすべく、早くも秋梅雨が始まった9月最初の土曜日、やっと
晴れたので出掛けた。
しかし、これが大変な結果となった。
 
 
 
佐野市のデマンドバス「さーのって号」を前の日に予約した。
バスの時間から、いつもより遅い6時6分の電車で、東武「館林駅」を目指す。
前回、「館林駅」でホームを間違えたが、2番ホームの西側に佐野線の1番ホームがあることを調べ、今回は間違えずに乗り込んだ。
土曜日だったので、3両編成の佐野線は高校で一杯だった。
「わたらせ川」を渡ると、山波が見え始める。
8時20分、始めて降り立つ「葛生駅」は、木造屋根でローカル感がある駅舎だ。

 
改札を左に出て、踏切を渡るとすぐ右に「市営バス車庫」があり、ここの待合室でバスを待つ。
もう一人登山者がいて、同じ「五丈の滝」まで行くと言う。
バスは、11人乗りのワゴン車で、ジャンボタクシーみたいなバスだ。
料金は片道300円。でも今日は1日乗車券を購入する。600円

 
バスに乗ると、帰りの予約を聞かれ、この時は15時を指定した。
そして、佐野市からの指示だと言われ、登山者だけ、名前と携帯番号を書いて運転手に渡す。
なんでも今年遭難事故が2件あり、その後、そうしていると言う。
予約のバスで帰ってもない場合は、警察に通報するそうだ。
山で、他の登山者の車で帰った場合には、必ず電話をしないと、騒ぎになりそうだ。
 
佐野市のデマンドバスは、今日初めて乗ったが、運転手さん、とてもよくしゃべる。
ほとんどしゃべりっぱなし。
切れ目のない話を聞きながら、バスは豊作と見える田圃と、白い花の咲く蕎麦畑の脇を走り抜ける。

 
徐々に山に挟まれ、「大鳥屋山」の尾根が見え始めれば、「五丈の滝バス停」は近い。
二人しかないないバスは、これで空っぽになった。
9時5分、特に準備もなく、地図を片手に西に向かって林道を歩き始める。

 
すぐに「秋山川」に掛かった橋を渡るが、橋からのぞく川の水はとても澄んで綺麗だった。
後で聞いたが、「利根川水系百選」に選ばれたとか。

 
苔むした舗装路をゆるやかに登ると市の駐車場に着く。9時15分
ネットの写真のとおり木造のトイレがある。
そして「ヤマビル注意」の標識が・・・。
近くで草刈りをしているおじさんに、「今から登るんか〜?」と声を掛けられる。
(このおじさん、後でまた会うことに。)
 
そのすぐ先に林道のY字路がる。
ネットではみんな時計と反対回りだが、尾根の岩場を下りで通過することになり、且つ、お昼の時間が展望のない「大鳥屋山」になるため、今日は、それとは逆回りにし「岳ノ山」でお昼にすることにした。

 
Y字路を左「下前沢林道」を進む。
 
「下前沢林道」に入って早々に、手首にかゆみを感じ見ると、何とヒルが張りついていた。
慌てて、団扇で払いのける。
ヒルは太さ5mm程になっていたから、すでに血を吸い始めていた。
足元を見ると、ズボンの裾に針金みたいなヒルが、伸びたり縮んだりして、上へ上へと登って来る。
その速さと言ったら驚きだ。
これも慌てて払い落す。その瞬間、団扇の柄が折れてしまった。
折れた柄だけを持って、また歩き始める。
 
林道は砂利に道に代わり、植林の杉林の中を徐々に高度を稼ぐ。

 
駐車場から30分程で林道終点となり、右の登山道に入る。9時45分

 
登山道に入ると、ぬかるんだ道に代わる。倒木を超え、3歩。
そう3歩歩いた時、足元を見ると、ヒルはなんと10匹以上張り付いていた。
もうダメ。
気持ちが悪い。背筋が寒くなる。
これ以上このコースを進むことをあきらめ、ヒルを払い落すと急いで引き返した。
滑って転ぶと、今度は体にヒルがたかるので、それだけは避けなければと、転ばないように、早足で下る。
林道を下る最中も足元を確認しては、ヒルを払い落し、変な汗を流しならが、駐車場まで戻って来た。
 
草刈りをしていたおじさんは、仕事を終え片付けをしていた。
乾いた舗装道を歩いていると後ろからおじさんが軽トラで下って来た。
止まってくれたんで、話し込む。
おじさんも、長靴にヒルを何匹も付けたままだ。
変な男女が、この先に入って行くから、「止めな」と言っても聞かなかったそうで、引き返してきた女性にトイレで確認するよう促したら、案の定、ヒルにたかられていて、スカートを捲くりあげ、取ってくれと頼まれたとか。
ここ5年ぐらい、ヒルが多くなったらしい。
これも、鹿やイノシシ、猿が多くなったからだと言う。
別れ際、「これに懲りずにまた来てくれ」と言われた。
ありがたや。
 
バス停まで戻って来て、バス停前にある小さな商店にあがりこむ。

 
かって上がり込んだのではなく、ちゃんと挨拶して、入って良いですかと断った。
年配のご夫婦がいて、ヒルの話をすると、いろいろ教えてくれた。
ヒル除けの薬は買うと高いので、塩と酢を混ぜて自作しているとか。
他に、猿やイノシシが畑を荒らすとか、温泉旅館のどこが良かったとか。
前の家は、東大出の人が有機野菜で儲けているとか。
話題が豊富で楽しいお父さんだった。
名字は、近くの山と同じ「戸叶(とかの)さん」と言う。
10時半に上がり込んで、1時間半も経ち、昼飯の時間になったので、戸叶さんとお別れする。
 
自由乗降区間なので、ぼちぼち歩いていると、バスが登って来た。
逆方向だが、どっちみち乗るので、ここで乗せてもらい、終点まで行く。
「五丈の滝バス停」から先に、「かみやま」と「安曇野」と2軒の蕎麦屋がある。
どちらも有名らしい。
更に林道秋山線の終点、「木浦原」には、予約制のランチの店「東林」がある。

 
バスは、自分一人を乗せ、「葛生駅」に戻る。
途中、運転手さんが、バスガイドのごとく桜の名所などを教えてくれた。
 
13時、駅に着くと、叶戸さんお奨めの駅前の「手打ち麺の店 あずま本店」にて佐野ラーメンを食する。
王道の佐野ラーメン。残念、自分の好みではない。
 
 
電車の時間まであるので、駅から北に100m行った酒屋で缶チュウハイを買い、ホームで反省会。
盆明け、雨が続いていた。久しぶりに雨が上がると天気予報を見て出てきたが、ヒルは大繁殖して、獲物を待っていた。
丹沢のヒルは有名だから、夏はあまり登ったことがない。
まさか、佐野の山でヒルに遭うなんて。
冬以外、こちら方面はあきらめよう。
 
アルコールのお陰で、ヒルのことも忘れ、佐野線、伊勢崎線と熟睡のまま、最後、北千住駅まで睡眠を貪り、帰宅の途に着いた。
 
【編集後記】
 
ヒル、恐るべし。
 
 ( ^^) _旦~~
 
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